叶わぬ恋〜CM〜 ページ1
数年前
俺は、劇的な大恋愛をした
世界が変わってしまうってこういうこと
相手は年上で、俺の上司だった
何度も想いを伝えようとしていた
一緒に出張をしたその夜
飲みに誘ってほろ酔いの帰り道
あの人は、俺なんて男としてまるで眼中になかったから
それは、
叶わぬ恋
言い出せないまま、可愛がられている後輩の立ち位置でしかなかった
そのまま時は過ぎ
俺はもう一人の女性(ひと)と出逢う
お人好しで、能天気で、
世話好きで、抜けてるけど憎めなくて
自分より他人の幸せを優先してやれる人
そんな偽善的なことを
腹立つくらい、
俺に無償で捧げてくれる、そんな人
「チャンミンッ！」
声のする方を振り返ると、凍てつく冷たい風が頬を掠める
思わずチェスターコートの襟を立て、身震いした
チャンミン「なんだよ。」
はぁはぁ息をあげてたどり着き、腰を丸めてる
「遠くから呼んでるのに、なんでそんなに足が速いのよ！」
チャンミン「・・・足が長いから。」
目を丸くして、ついでに鼻の穴まで広がってる
チャンミン「すげー顔だよ、おまえ。」
「ムキー！」
俺は正直に言ったまでだ
並んで歩き出したイルミネーションで彩られた歩道
街はすっかり、年末に向けて浮かれてる
「チャンミンは、クリスマス
何してるの？」
チャンミン「・・・嫌味？」
「あー・・、別に。」
目線をそわそわさせながら鮮やかな木々たちを見上げてる
チャンミン「・・・どうせ、過ごす相手いないし、」
「涼子さんは？誘ってみないの？」
チャンミン「・・・忙しいだろ。きっと。」
確信もない、そんな曖昧な返事しか返せない
「私がさぐってあげるよ！」
チャンミン「はぁ？またおまえは・・・
余計なことすんな。」
「案外、涼子さんもチャンミンに誘ってもらえるの
待ってたりして！」
そんなわけないだろ！と、大声で返すつもりが
押し黙ってしまった
そうだったら
どんなに嬉しいか
黙ってしまうくらい
本気で考え込んでしまう
「決まりっ！私がお手柄あげたら、クリスマスプレゼント
うんと高いもの、期待してるからね！」
チャンミン「・・・はいはい。」
涼子さん
ただの後輩の俺に、
少しは目を向けてくれるんだろうか
胸が張り裂けそうな想いなら
もうしたくない
そんな宙ぶらりんの俺の気持ちに
Aはいつも背中を押してくれていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 823人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なお(プロフ) - ＊コメントくださった皆様へ＊完結につき、たーーくさんのコメントを頂いておりまして、感謝しています(*^^*) なかなかお返事返せなくて申し訳ありません。今年もよろしくお願いします！まずはお礼までに。 (2019年1月12日 22時) (
レス) id: 460cbb2093 (このIDを非表示/違反報告)
shimtomoz(プロフ) - すごく面白かったです！私もこんな風にふたりからジェラッって欲しいなぁ…。なおさんの作品、大好きです。大好きなふたりの描写が絶妙で(o^^o)これからも楽しみにしています！幸せな一年を！ (2019年1月8日 17時) (レス) id: 869133b6bf (このIDを非表示/違反報告)
さちっち(プロフ) - 今年最後の締めくくりがこのお話で良かったです！めっちゃ笑っちゃいました。来年も仲良しな2人がたくさん見られるといいなぁ〜。一年間ありがとうございました。来年も楽しみにしています！良いお年を。 (2018年12月31日 22時) (レス) id: dc893619d5 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - このお話、実写版でやったら監督の「カット」が かかったとたんにチャンミンが恥ずかしそうにパッと離れるんだろんな(笑) (2018年12月31日 19時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - wwwwwwwwユノに抱きしめられるチャンミン(///∀///)目の前で本当見たいわ(*^^*) (2018年12月30日 16時) (レス) id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2018年11月18日 23時
