尊重〜CM〜 ページ9
涼子さんとの別れはあっけなく、突然のものだった
次の日
出社してみたら社内は大騒ぎ
ヘッドハンティングされた、とか結婚して辞めたんじゃないかとか
みんな好き放題言っていた
チャンミン「・・・・。」
俺はただ黙々とパソコンの画面に集中していた
余計なことは考えたくない
きっと色々な理由があって突然決まったんだろうから
彼女の意思を尊重してあげたかった
コツン
なにかがぶつかった音がしてハッと顔を上げた
そこには、申し訳なさそうにして缶コーヒーをデスクに置いたAがいた
チャンミン「・・・いらねーよ。」
俺が一言そう呟くと、しゅんとしてとぼとぼと去っていく
あいつなりに気をつかっているのはよく分かる
俺も大人げないことしてるって
でも
今は放っておいて欲しい気持ちの方が上だ
A「決まりっ！私がお手柄あげたら、クリスマスプレゼント
うんと高いもの、期待してるからね！」
チャンミン「・・・はいはい。」
あいつを怒鳴り飛ばしてしまったことには後ろめたさを感じていた
涼子さんが旅立つと知って、
俺と最後になんとか会わせてやろうと
二人きりの時間を作ってくれようと考えたことも
冷静になれば分かっていることだった
チャンミン「おい。」
数日経って
もう年末がやってくる
仕事も片付いて、それぞれ飲みに行こうとしているオフィスの中
コピー機とにらめっこしている、あいつの背後に声を掛けた
チャンミン「ちょっと話があるんだけど、」
明らかに元気のないあいつの背中
A「・・・ん？なぁに？」
チャンミン「ここじゃちょっと・・
涼子さんの話、できないから。」
外に連れ出そうとすると、かたくなに首を振る
チャンミン「なんだよ、」
A「まだ仕事残ってるから・・・、」
チャンミン「コピーするくらい、後で手伝ってやるから。」
腕を引っ張って、顔を覗き込んだ瞬間だった
チャンミン「・・・え？」
ぎょっとして顔を見つめた
・・・・泣いてる
目に涙をたっぷり浮かべて
歯を食いしばって
泣かないように、でも
顔は真っ赤で抑えきれていない
チャンミン「・・・そんな、泣かなくても、」
なにが嫌なのかまるで分からない
ため息をついて
チャンミン「分かったよ、仕事半分手伝ってやるから
先に終わらせようぜ。」
棒立ちのAを押しのけるように大量のコピーを束ね始めた
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なお(プロフ) - ＊コメントくださった皆様へ＊完結につき、たーーくさんのコメントを頂いておりまして、感謝しています(*^^*) なかなかお返事返せなくて申し訳ありません。今年もよろしくお願いします！まずはお礼までに。 (2019年1月12日 22時) (
レス) id: 460cbb2093 (このIDを非表示/違反報告)
shimtomoz(プロフ) - すごく面白かったです！私もこんな風にふたりからジェラッって欲しいなぁ…。なおさんの作品、大好きです。大好きなふたりの描写が絶妙で(o^^o)これからも楽しみにしています！幸せな一年を！ (2019年1月8日 17時) (レス) id: 869133b6bf (このIDを非表示/違反報告)
さちっち(プロフ) - 今年最後の締めくくりがこのお話で良かったです！めっちゃ笑っちゃいました。来年も仲良しな2人がたくさん見られるといいなぁ〜。一年間ありがとうございました。来年も楽しみにしています！良いお年を。 (2018年12月31日 22時) (レス) id: dc893619d5 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - このお話、実写版でやったら監督の「カット」が かかったとたんにチャンミンが恥ずかしそうにパッと離れるんだろんな(笑) (2018年12月31日 19時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - wwwwwwwwユノに抱きしめられるチャンミン(///∀///)目の前で本当見たいわ(*^^*) (2018年12月30日 16時) (レス) id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2018年11月18日 23時
