Another Story７ーChangmin sideー ページ40
ユノ「チャンミン、ちょっといいか？」
休憩時間、デスクでコーヒーを飲んでいた俺は先輩に声を掛けられた。
ユノ「来年の昇進試験、どうするんだ。」
入社して、もう何年も経ち。
すっかり新入社員の面影はなくなった。
会社内の立場と、自分の実力。
現実が昔よりくっきりと見えてきた頃。
ユノ「海外赴任、おまえなら立派にこなして帰ってくるんだろうな。」
北京に赴任する話がふいに持ち上がった。
チャンミン「正直・・・悩んでいます。
自分にとってもチャンスだと思うし・・・」
ユノ「うん。」
俺の話を隣でじっくり聞いてくれる、先輩。
チャンミン「でも・・・俺は・・」
ユノ「ここを離れたくない理由でもある？」
ん？っと顔を傾けるユノさんの後ろ。
心配そうに俺たちのことを見ていたAが見えた。
チャンミン「・・・男は仕事が一番、そんなことは分かってるんです。」
ユノ「そうだね。」
チャンミン「でも犠牲にしなきゃいけないものだって大切で。
そんな時、どうしたらいいのか分からなくて。」
北京に赴任したら、最低５年は帰って来れないだろう。
俺のあの日から始まった、キラキラした宝石のような日常は。
君なしでは輝けるとは思えない。
ユノ「心残りになるから、行けないって。
それも立派な理由だと思うけど。」
俺がAを見つめているのが分かったのか、クスリと笑って席を立った。
さよならっていつか君に言わなきゃいけない日が来るなんて。
考えたくもなかった。
不器用な俺たちは、本心をさらけ出して笑って別れられるはずがない。
A「チャンミン・・・」
チャンミン「ん？」
A「ユノさんと、なにか深刻な話？」
不安そうな目をして、俺を見る。
チャンミン「なんでもないよ、早く仕事しろよ。」
微笑む俺に、ようやく君がにっこり笑った。
誰にも渡したくない、と思える君を置いて行けるわけないだろ。
大丈夫。
またチャンスはくるさ。
大切なものはすぐ目の前にある。
君を手放したらきっと、一生後悔するって分かるから。
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なお(プロフ) - ひみさん» コメントどうもありがとうございました。私にとってもこのお話は一気に読者様の目に触れることになった思い出深い作品です。今現在は他のお話も書いていますので、もしよろしかったら遊びに来てくださいね。 (2015年9月3日 22時) (
レス) id: 39eb0052e1 (このIDを非表示/違反報告)
ひみ(プロフ) - 好きだなー。素敵なお話でした。 (2015年9月1日 23時) (レス) id: 153405762e (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - さくらさん» さっそくなんですが、本日ＰＷ開きましたー！楽しみにして頂いてありがとうございます！続編はプレッシャーもある、不安もありですが、楽しみながら書いていけるといいな。また読んでやってください。＾＾ (2014年9月7日 23時) (レス) id: 53a6debf61 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - あっきさん» いえいえ、公開遅れていましたがなんとかＰＷ開けました。遅くなって本当にすみませんでした。楽しんでやってくださいね！ (2014年9月7日 23時) (レス) id: 53a6debf61 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - さと☆さん» ＰＷ解除致しました。＾＾せかしてもらってちょうどいい、腰の重たい作者です。これからもよろしくお願い致します。 (2014年9月7日 22時) (レス) id: 53a6debf61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2014年7月23日 22時
