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樹side
ロケとかのスケジュールで
１週間ぶりに見たAちゃんは
聞かなくても分かるくらい
暗い顔をしてた。
「Aちゃん、大丈夫？」
『ん？何がー？』
相変わらず笑顔だし声色は
明るいけど見れば落ち込んでる
ことくらい分かる。
「最近北斗とどう？
仲良くやってる？」
『あー…うーん…
どうかな(笑)』
「悩みあるんだったら聞くよ？」
今日はゆっくりするつもり
だったからいつものパニーニと
コーヒーを頼んだ。
『あははっ、樹くんは優しいね。
ありがとう！でも北斗くんの友達に
相談できないよー(笑)』
「北斗は他に相談できる
メンバーいるけどさAちゃんは
芸能人と付き合ってることで
悩んでることとか誰かに相談
できてるの？」
困ったように俺を見て
『できてないかもー(笑)』と
いつも通り明るく振る舞う。
客足が減ってきた時
Aちゃんが俺の目の前に
来て悲しそうな顔で言った。
『あのね、』
「うん」
『私… 北斗くんに嫌われちゃったかも
… しれない…へへっ』
「無理矢理笑わなくていいよ
俺の前では。Aちゃんが
どれだけ北斗のこと好きか
知ってるから」
そう言うと少しだけ
彼女の瞳が揺れた。
何故そう思ってるか聞いても
誤魔化されるだけで
答えてくれなくて。
あぁ、北斗のやろう
こんな一途に思ってくれてる子を
こんなにも悩ませてるなんて。
拗らせも度を過ぎると
人を傷つけかねない。
『大好きなんだけどね、、
ははっ… 恋愛って難しいね(笑)』
そうやって微笑んだ君に
心がざわついた。
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作者名：あいびー | 作成日時：2024年2月4日 12時
