Coffee & Cream II (ページ6)

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今日はゆっくりできる日らしくて。

いつものカウンター席で
いつものように過ごしている
相変わらずビジュが完璧な彼氏。

次は映画の撮影があるらしく
台本を読みながらコーヒーと
モンクロを食べている。

付き合ってからも
付き合う前の空気感がある
っていうことがどこか嬉しくて。

本当だったら仕事を放って
北斗くんと話したいんだけど
店長もいるしバイト代発生してるし
そうもいかず。

最近は前よりもっとリピーターさん
の数も増えてきてお会計中に
話すことも多くなってきた。

仕事も相変わらず楽しいけど
北斗くんと付き合ってからは彼に
会いに働きにきているようなもの。

公私混合上等です。

『北斗くん、今日はっ、』

何時までいるの？
もし良かったらもうすぐシフト
終わるから夜ご飯でも一緒に
食べませんか？

って聞こうとしたのに
当の本人は荷物をカバンに入れてて。

胸を抉られるような感覚。

あれですか？

私たちは彼氏彼女という名の
友達かなんかですか？

ていうか私、避けられてる？

何回目か分からないけど
最近は話そうとすると
タイミングよく帰ってしまう。

言葉が出ずにフリーズ
しちゃっていると

「Aちゃん
コーヒー美味しかった。
またね」

少し悲しそうな瞳でそう言い
帰って行った。