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北斗side
少しづつ夜は明けてきてるけど
まだ外は暗いし寒い。
「じゃあ先出るね」
『うん!また後でね(笑)』
Aちゃんがアパートに
入っていくのを見届けてから
最寄りのコンビニまで歩く。
どんなに暗くても一緒に
外出する時は必ず時間を
ずらして出たがる彼女。
俺からの提案でもなく
自発的に当たり前かのように
そうしてくれてる。
全部言わなくても分かってくれてる
そういうところも大好きなんだよな…
最近は撮影やYouTubeの企画でしか
こんな時間に起きたことない。
しかもオールなんて何年ぶり?
ーーーいらっしゃいませーっ
今となっては顔見知りとなった
コンビニのおじさん店員に会釈をして
ドリンクコーナーへと向かう。
今日はAちゃんが休みだから
カフェのコーヒーじゃなくて
コンビニのにしようかな〜
なんて考えていたら
「北斗?」
聞き馴染みのある声。
「ジェシー?」
振り返ってみるとどう見ても
夜明けのコンビニに出現してる
芸能人としての自覚ないよね?
って格好をしてるジェシーがいた。
派手な柄のセットアップに
気持ち程度のバケハ。
帽子で顔隠しても
洋服のセンスでバレちゃうよ
ジェシー。
「ジェシーっち、ここら辺じゃ
なかったよね?何してんの?」
「いや最近、北斗が落ち込んでる
みたいだったから朝から突撃して
差し入れしようと思って。ここ
俺んちから北斗んちまでの
通り道なの」
確かにカゴには色々入ってる。
体調悪いわけじゃないけどなんか
カロリー高そうなものばかりで
胃の心配しちゃう。
てか俺、突撃されようとしてたの?
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作者名:あいびー | 作成日時:2024年2月4日 12時