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「俺Aちゃんが隣にいないと
安心して寝れない」と言われて
久しぶりに北斗くんの家に
足を踏み入れた。
本読みをしていたのか
コーヒーテーブルの上には
台本とコップが目に入った。
車の中から繋がれている手を
引かれてリビングに行くと
引き寄せられてまた彼の腕の中。
「ちょっと、ごめん、もう一回」
きつく抱きしめられて
本当に心配かけちゃったんだな
って心が痛んだ。
『本当に今まで黙っててごめんね』
ストーカーにつけられていたこと。
住所特定とかされたくなくて
せっかく合鍵を貰ったのに
使えていなかったこと。
不眠症を患っていること。
自撮りを送ったりテレビ電話を
出来ないほど不眠症が悪化して
クマが今世紀一ひどくなったこと。
迷惑かけたくなくて男友達を頼ったこと。
それで結果的に北斗くんを
傷つけてしまったこと。
黙っていたこと全てを
話して謝った。
「謝んないでよ。全部話してくれて
ありがとう。俺もこの間はごめんね？
話も聞かず帰ったりして」
『ううん！北斗くんは全然
悪くない… 私がケンちゃんのこと
黙ってたりしたから』
「今度紹介してくれる？
俺も仲良くなりたい」
『うん、もちろん！
彼すごく面白いし社交的だから
すぐ仲良くなれると思う』
「俺が陰だから
社交的は助かるね(笑)」
久しぶりに笑い合って
幸せだな〜って思ってると
私の顔に手を伸ばした北斗くん。
『？』
「どんなに濃いクマがあってもさ
俺が貴方のこと大好きなことは
絶対に変わらないけど…
心配はしてるんだよ？
どうしたもんかね…」
指の腹で私の目の下をさすって
心配そうな顔をしてる。
『サプリとか薬飲んだり
日中運動してみたり
サタデースペシャル聞いてみたり
色々したんだけど… 今回のコイツ
すごい手強いの』
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作者名：あいびー | 作成日時：2024年2月4日 12時
