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やっと捕まったその男は
カフェの近くに勤めている
会社員だったらしい。
その人が出勤途中に私が挨拶を
したらしく一目惚れしその後は
色々変な妄想をしていたらしい。
警察の人からの事情聴取が終わって
駆けつけてくれた店長と樹くんの
マネージャーさんが話をしている。
信じられないくらい震えている両手を
見つめていると隣に樹くんが
腰を下ろした。
「最近頑なに北斗に会わなかったの
これが原因？家にも呼ばないで
北斗の家にも行かないで男友達に
夜、送迎頼んでたりしてたのも
ストーカーされてたから？」
責めるような聞き方はせず
ゆっくり私の答えを待ってくれている。
『うん、、、』
「Aちゃんさ、マジで頑張ったと思う。
一人であんな奴と戦って、すげぇ怖い
思いもしたと思う。心配かけたくないって
北斗に相談しなかったのも正直分かるよ」
肩と肩が触れてそれだけでも
誰かがそばにいてくれてるって
安心感がある。
『北斗くんも樹くんも
アイドルやってるし何があるか
分かんないじゃん？自分でなんとか
しようと思ったんだけど無理だったね…』
「俺らの職種とか考えてAちゃんが
気使ってくれてるのもマジで感謝してる
んだけど… 今回は運良く助かったけど
もしかしたらアイツにひでぇことされてた
かもしれねぇじゃん？それを後で北斗が
聞いてAちゃんのこと支えてあげれ
なかったって知ったらさアイツ一生
立ち直れないと思うのよ。こんな時に北斗の
こと考えてあげてって言うのも違うと
思うんだけど、」
『ううん、樹くんの言う通りだと思う。
私も自分の命の危険感じた時
なんで北斗くんに頼らなかったんだろう、
頼ってたらこんな事にならなかったかも
なんて思ったし… 最後に顔見たのが
喧嘩した時って嫌だなって後悔もした』
「少しづつでいいからさ…
あいつに相談したり
甘えてやってくんない？」
樹くんみたいな友達がいて
本当に幸せだと噛み締める。
１００％北斗くんの味方でいていいのに
私の気持ちも汲み取ってくれて。
そんな彼に言われて気づくなんて
正直遅すぎると思う。
でも今すぐ北斗くんに
会って話がしたい。
『北斗くん、今忙しいかな？』
「さっき電話したから
向かってると思うよ」
正直に話そうって
今日に誓った。
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作者名：あいびー | 作成日時：2024年2月4日 12時
