＊ ページ11
『ほ、北斗くん？
ここだと寒いからさ
ソファ行こう？』
「ん… 立たせて」
甘えん坊になった北斗くんは
当たり前に可愛いんだけど
今までの倦怠期みたいな
氷河期みたいな時期は
無かったことにしていいの？
私今日から人面羊
数えなくて済むかな？
あれ、北斗くん？
ん、違う？羊？
ってやらなくて済むかな？
無気力状態の北斗くんは
思ったより重くて。
やっとの思いで立たせたら
背後から抱きしめられた。
『うわぁっ///な、何！？』
「Aちゃんごめん。
俺すごいヤキモチ妬いてた」
耳元で北斗くんの低い声が聞こえて
心臓がバクバク言ってる。
まだ酔っ払っていて頭が回らないのか
いつもより長く考えながら
話してくれてる。
「Aちゃんは俺の彼女で
誰よりも大切で大好きで
もちろんAちゃんが同じように
想ってくれてるのも分かってる。
でもカフェに行く度に
男性のお客さんと仲良さそうに話したり
なんか急に俺自信無くなっちゃって。
俺がAちゃんと出会って恋に落ちて
両想いにならなければAちゃんを
こんなに苦しめることもなかったのかな
って…」
『苦しめるなんて、そんな！』
「だってほら友達とか俺のこと
相談したり色々話せないわけじゃない。
それに会ったり、手繋いだり、
色々するのに場所選ばないと… ね」
最近冷たかった理由が
嫌われてるわけじゃないって
分かって心の底から安心した。
向き合おうと振り返ると
照れくさそうに俯く彼。
ちゃんと目を見て伝えたくて
北斗くんの小さな顔を
両手で挟んで上を向かせると
躊躇いながら両腕を私の腰に回してきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 658人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あいびー | 作成日時：2024年2月4日 12時
