Coffee & Cream (ページ5)

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ep. 5 ページ5

「あっ、ありがとうございます」

広げていたものを片付けてる。

その時に見えたのは
閉じた本の表紙に書いてある
“ガラス花－３–”
と言うタイトル。

台本…？
ってことは俳優さん？

『あの…
申し訳ございませんでした！』

「いえ、全然気にしないでください」

軽く会釈をされたけど目も合わず
笑顔もない短い会話のキャッチボール。

あぁ、、もう来週からは
絶対に会話が続かないな。

って言うか会話が始まらないな。

心のシャッターを閉められたような
雰囲気がぷんぷんと漂う。

終わった…。

過去の過ちや失敗を
必ずと言っていいほど長期間
引きずるタイプの私は安定に同じ週の
土曜日でもミスを連発した。

月曜日の彼が最後に見せた
あの冷めた呆れたような表情が
忘れられず、４日も経っているのに
引きずっている。

『今日は本当にすみませんでした！！』

これでもかって言うくらい
店長に頭を下げる私。

「Aちゃんがミスなんて
初めてだね(笑)大丈夫だよ。
気にしないで」

かなり忙しかった今日
多分可能なミスは全てした。

ソーサーは割るし
注文は間違えるし
ペストリーは落とすし
お釣りはぶちまけるし。

本当に散々だった。

たくさんミスをして
心身ともに疲れた日。

課題をしてたり落ち込んでたり
色々していたせいでいつもより
ちょっと遅く布団に入った。

疲れてるはずなのに…
なのにどうして寝れないのか。

早く寝て忘れたいのに
なかなか眠りにつけない。

頼みの綱は
アイツしかいない。

ーーーーー♪

ラジオをつけると
いつもとは違う番組が始まった。