Coffee & Cream (ページ24)

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ep. 24 ページ24

１時間ちょっと練習して
カノンちゃんもだいぶ
スキルアップしてきた頃。

樹「二人もちょっと休んだら？
一緒に座って話そうよ」

そう樹くんが提案してくれて。

マグカップとモンクロを持って
カウンター席の方へと回る。

どの席に座ればいいかは
隣に立ってるカノンちゃんが
痛いくらいに視線を
送ってきてるから分かる。

そっと樹の隣の席を引くと

樹「本当Aちゃんて
俺のこと好きだな〜」

なんて言って場を和ませてくれた。

でも振り向かなくても分かる。

北斗くんからの痛いほどの視線が
送られてきてることを。

気付かないフリをして
樹くんの隣に座るとすぐに
カノンちゃんが北斗くんに
話しかけていて安心したのに…。

樹「Aちゃん顔死んでる」

『だ、だって…』

ーーーガタンッ

北「ねぇ」

近くに聞こえるのは
私が会いたくて会いたくて
たまらなかった人の声。

北「俺、Aちゃんと
喋りたいんだけど」

逸らされない視線が嬉しい反面
北斗くん越しに見えるカノンちゃんが
怖すぎて見れない。

『えっ、あの〜私は』

樹「俺とAちゃん
盛り上がってたのにー！」

北「盛り上がるほど喋ってないだろ。
ね、いいでしょ？Aちゃん」

シーンとした空気感に耐えられなくて
思わずその場を立った。

『あ、私、ゼミがあるので
ここで失礼しますっ！』

恐ろしすぎてカノンちゃんの
顔を見れなかった。