Coffee & Cream (ページ22)

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ep. 22 ページ22

会えなければ会えないほど
自分が抑えていた、無視してきた
気持ちが溢れ出てきそうだった。

北斗くんは、私なんかが
想いを寄せていい相手じゃない。

彼はアイドルで
私はただのバリスタ。

会えたこと自体が奇跡なんだから
それで満足しなきゃって
自分に言い聞かせる。

「先輩、今日はありがとうございます」

『ううん、全然！！
カノンちゃん器用だからすぐに
できるようになると思う！』

急にカノンちゃんからお願いされて
快く承諾したラテアート練習日。

私より早く来ていた彼女は
メモ帳とペンを用意していて
すごく意欲的。

店長もラテアートできる人
増えたら嬉しいって言ってたし。

私も色々やってた方が
気が紛れるし…

ーーー♪

と思ってたけど
人生上手く行ってる時に
試練を与えてくるのが
神様でした。

私が気持ちや想いを抑えようと
必死になっていた理由である人物が
樹くんと一緒にドアを開けて入ってきた。

カ「お、、はようございます！」

北「カノンちゃん、おはよう。
Aちゃんも、久しぶり」

『おはよう、ございます、、、』

樹「二人ともおはよー！
俺もラテ飲みたくて
ついてきちゃった」

心臓がバクバクしすぎて
あまりよく聞こえない。

なんでラテアート練習に
北斗くんや樹くんがいるのかとか
考えられないくらいに
胸がドキドキしてる。

こんなにも会いたかった相手が
目の前にいるのにその眼差しが
向けられている相手が私じゃないだけで
こんなにも苦しいなんて。