Coffee & Cream (ページ16)

今日:38 hit、昨日:90 hit、合計:61,484 hit

ep. 16 ページ16

月曜日の朝
いつものように来た彼だけど
いつもと違うのは彼と私の
距離感。

ーーー♪

『あっ、北斗くん、おはよう！』

「Aちゃん、おはよう」

それともう一つ。

彼がカウンター席に
座るようになったこと。

相変わらず忙しそうに
色々読んだりしてるけど
ちょくちょく話すようになったり
たまにじっと見られてることがある。

電話をしたあの日から
確実に距離が縮まっているのが
すごく嬉しい。

あれからドラマとか映画とか色々
撮影があったらしくカフェには
来れない期間があったけど
お土産とかくれたりして。

そのおかげもあってか
私は“松村さん”から
“北斗くん”呼びになって
タメ口で話すようになった。

一般人の私なんかと連絡してくれるって
本当に北斗くんは変わり者だと思う。

だけど知れば知るほど
カッコいいし優しい人。

「そういえばさ」

『？』

「先週の月曜日いなかったけど
お休み取ってたの？樹も
土日来たけどいなかったって」

『あー！新しくバイトの子が入ったから
私のスケジュール変わったの。
今日はたまたまシフト入ってた』

「ふーん… そっか」

落ち込んでくれてるような気が
しないわけでもない表情。

ラテの模様を描きながら
ふと顔を上げて聞いてみると
真剣な眼差しが向けられていた。

『ん？』

「Aちゃんてさ
よく笑う子だよね」

危うくラテアート
失敗するところだった。

今のは…褒め言葉？

『ありがとう…？』

「俺…Aちゃんの笑顔
見てるとなんか仕事とか頑張れる」

何これ…夢？

私たち付き合ってないよね？

なんで私どストレートに
褒められちゃってるわけ？

え、何、高い壺とか
買わされる前の営業トーク？(←)

『そ、それは良かった！
あはは、、』

ビックリするくらい
笑顔ひきつってたと思うけど
他になんて言えばいいのよ…。