Coffee & Cream (ページ11)

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ep. 11 ページ11

それから田中さんは
本当にご贔屓にしてくれて
何度か来てくれた。

「俺、いつもマジで
家から出ないの」

『私も休日は家に
篭りっぱなしですよー(笑)』

「だからここに週3-4でコーヒー
飲みに来てるのって俺からしたら
すごい進歩なのよ(笑)」

『田中さんも立派な
常連さんです！』

「ハハっ、やった！(笑)」

田中さんは決まった日にちには来なくて
私がバイトしてない日も来るらしく
店長ともすごい仲良くなってて。

今日は初めて月曜日の朝に来た。

松村さんがいつも来る時間の
３０分くらい前に来て
カウンター席に座った。

ホットコーヒーと
チキンパニーニを食べながら
私とお話ししてくれてる。

いつもは松村さんと
天気とかの話しかしないから
田中さんとの会話は新鮮で
楽しく感じる。

ーーー♪

『あ、松村さん、いらっしゃいませ！』

今日はいつもよりラフで
運動しやすそうな格好で来た。

それにしてもスタイルいいし
かっこいいな…

「おはようございます… って
樹、何やってんの？」

「これからリハじゃん？
北斗ここ寄ってから行くだろうな
って思ったから勝手に
待ってみた」

若干ウザそうな顔をしてるけど
どこか嬉しそう。

「で？俺のAちゃんと
何話してたの？」

え…… 幻聴？

“俺のAちゃん”
って言ったよね？

だんだん顔が
赤くなってくるのが分かる。

誤魔化すように
エスプレッソマシンの周りを
掃除し始める私。

「いや、ここインドアな俺が
通うくらい美味いよねって」

「あー、それはそう。
Aちゃん、俺もホットコーヒーと
モンクロください」

『は、はい！
かしこまり、、ました』