ep. 26 ページ26
樹side
「そっからどうにかしてもう一回
会いたくて。風磨と知り合いだけど
アイツ頼りたくなくてさ(笑)女の子
とかの連絡先全部消していい人に
なってから会うことにしたの(笑)」
『そ、そんなに遊んでたの？』
目つきからして
完全に引いてるじゃん(笑)
「まぁ、理由にはならないんだけど
あん時は色々辛いこととかあって
忘れたかったのよ、全部(笑)
鬱憤とかストレスとか
吐口が酒か女かみたいな」
『ザ・チャラ男じゃん
やってること』
「そーだよ。そーなんだけど！
Aに会えるように願掛けみたいに
そう言うのも全部やめたら帝国劇場で
再会できたってわけ。俺その時すげぇ
嬉しくてさ(笑)声かけるのすげぇ
緊張したわー。その後もさ、偶然が
重なって雨ザーザーの中A
見つけて。あの時ぜぇったい
逃さないって思った」
俺の努力が報われたのかな
なんて思ったくらい奇跡に近い
偶然じゃない？
運命なんて信じてなかったけど目の前にいる
ツンツンしてるけど俺のことが好きって
顔に書いてあるくらい隠せてない子を
好きになるのは必然だったのかなって
思わせてくれる。
『こっわ。逃がさないとか
ヤバいやつの言うことだよ？』
照れ隠しのつもりで
こういうこと言うのもすげぇ好きで。
「ねぇ、俺今かっこいいこと
言ってたんだけど？(笑)」
ふふっと控えめに俯きながら笑った
彼女に聞いてみた。
「で？Aは？
俺のことどう思ってんの？」
目をおっきく開けて驚いてるけど
俺は正直に気持ち伝えたんだから
聞いたって良くね？(笑)
『えっ、何その質問』
「ははっ、照れちゃってー！
かあいいね」
両手で顔を包んで上を向かせけど
全然目合わせてくれないじゃん。
『やめて、本当、恥ずかしい』
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作者名：あいびー | 作成日時：2024年2月24日 7時
