Why Not？ (ページ18)

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ep. 18 ページ18

樹side

一緒に飲んでた北斗の彼女ちゃんが
酔っ払って俺の携帯と間違えて
電話に出ちゃった。

かけてきた相手はAで。

何度掛け直しても
電話には出てくれなくて。

絶対勘違いして傷ついてる。

残してきた二人の送迎は
北斗に任せて店を出た。

誤解を１秒でも早く解きたくて
駐車場に向かう。

「今日飲まなくて
本当良かったわ…」

ーーー♪

「はい」

「あっ、風磨？俺」

「あぁ、どうした？」

「ちょっとさ、Aの
住所教えてくんない？」

「えっ、なんで？あいつ
なんかあったの？」

「いや、俺が用があって」

沈黙が流れた。

風磨が言いたいことは
言われなくても分かる。

小さなため息の後に
聞こえたアイツの声。

「俺お前に前言ったけどさ
Aのこと本気じゃなかったら
ほっといてあげてくんねぇ？」

「あの時も言ったけど、俺本気だから。
風磨んちでAに会ってから
俺が色々女関係絶ったの知ってるよな？」

「知ってるけど、、」

「そこまでして手に入れたい女に
会いに行きてぇの。つーか会いに
行かなきゃいけない理由があんの。
だから早く住所教えろ。教えてください」

「マジで俺の親友傷つけたら
お前でも許さないよ？」

なんて忠告をされた後に
教えてくれた住所へ向かう。

Aらしい静かな
学生アパート。

もっと彼女のことを知れた気分で
なんか嬉しくなった。

階段を駆け上がる。