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ep. 12 ページ12
ホラー映画の後
気を紛らわせるために
バラエティーを見る。
食後はコーヒーだよねってところも
気があってさっき追加でデリバリー
してもらった。
ゆっくり飲みながら
番組を見ようとしてるんだけど
さっきと違ってテレビの音が大きく
聞こえるのは二人の間に沈黙が
流れているから。
毛先をクルクルしてきて
気づけば距離が近い。
『… ねぇなんか近くない？』
車の中よりもっと近くに
彼の香水を感じて心拍数が
上がったのが分かった。
ふふっと笑って
少しづつ近づいてくる。
重ね付けされてるネックレスが
シャランっと音を立てた。
ーーーパシッ
妖艶な雰囲気に押されて
もう少しでされるがままだった。
両手で彼の口を覆うと
驚いた様子で目を合わせてきた。
樹の手が重なってどかされる。
「なぁんでよ。今いい
雰囲気だったじゃん」
『マジでちょっと
カッコいいからって調子乗んな』
「んはっ、俺のこと
カッコいいと思ってんだ？(笑)」
しまった。
思ってたこと言っちゃった。
少しづつ顔が赤くなってきて
ドキドキしてきた。
「なに？もう惚れちゃった？俺に」
『んなわけ。３度目ましてだよ？』
「俺のこと好きになるのは
時間の問題だよ。Aは絶対
俺のこと好きになる」
余裕ありまくりの表情で
片方の口角を上げて笑った。
『受けてたとうじゃないの』
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作者名：あいびー | 作成日時：2024年2月24日 7時
