甘えるって。《黄》 (ページ9)

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(Hikaru side)

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『どういうことだよ……』

結局どういうことかわからないまま、

なにか自分に落ち度があったのかと

過去のトーク画面を遡る。

でも、思い当たることも何も無く

あの機嫌の悪い声と、泣きそうな声の2つが

頭にこびり付いて離れない。

「おうおう、どうした、そんな険しい顔して。」

『……ふっか。』

俺がモンモンと悩んでいる時に、

メンバーの中でも上位に入るくらい女心の

分かりそうなやつが登場。

しかも、俺とAのことをいちばん知っている存在

「何？またAちゃん？」

さすがと言わんばかりに彼女の名前を出してくる。

昨日から連絡が来なかったこと、

ドタキャンされてしまったこと、

機嫌の悪い声と泣きそうな声。

何があったか説明すれば、

ちょっと考えたふっかは、簡単に答えを導き出した。

「……Aちゃん、アレじゃねぇの？」

『……アレ？』

「アレだよ、女子特有の、月イチの、」

『あ〜…なるほど…』

ふっかにそう言われ、さすがの俺も察した。

まだ付き合って2ヶ月。

まだ、Aとそういう話をしたこともない。

先月の同じ時期を思い返しても、

確かに会っていない。

『ふっかありがと、

終わったら、Aんとこ行くわ』

きっと、彼女のことだから俺に迷惑かけまいと

1人でどうにかしようとしていたのだろう。

ふっかにお礼を告げ、

スマホに向かって買う物のリストアップを始めた。