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「あっ、そういえば、薬なんだけど…」
『薬?』
あれから美味しくお粥を頂いて、
片付けまでしてくれた照くん。
薬を飲む、という話になって
近くにあったカバンを漁り始めた。
「どれ買ったらいいか分かんなくてさ…
俺が使ってる頭痛薬と同じやつにしたんだけど…」
差し出してくれた薬は、私が使っているのより
お高くて、効き目のありそうなもの。
『これ、高いやつじゃない?
もっと安いので良かったのに…』
「これが効いたら、俺の頭痛薬と併用できるし
良いかなぁ、と思って。」
他にも、マジで恥ずかしかった、と言いながら
色んなサイズの物を出してくれて。
その中には、私が普段使っているものも入ってたから
少し照れながら、普段使ってるのはこれ、と伝えた。
『ありがとね…色々。』
心配されるのに慣れない上に
月イチのこんなことまで助けてもらって
申し訳ない反面、
照くんの存在が身に染みて
ありがとう、と気づけば口にしていた。
「ツラい時はお互い様だからね。
なんでも頼ってよ。」
頭をポンポン、とされて
優しい笑顔を向けてくれた彼を見て、
やっぱり大好きだなぁ、と実感した。
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作者名:39 | 作成日時:2021年8月31日 22時