甘えるって。《黄》 (ページ19)

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あまり長く立っているのもしんどいし

とりあえずひと通り身体をスッキリさせれば

頭もスッキリした気がした。

スキンケア、髪を乾かして

彼の待つリビングに向かう。

『わあ、いい匂いする』

「お、おかえり。」

戻れば出汁の効いたいい香りがした。

そのままソファに向かおうとしたが、

照くんの姿を見ると、少し甘えたくなってしまって、

キッチンに立っている彼の後ろに、

ギュ、と抱きついてみる。

「おぉ、どした？」

『…んーん。なんでもない。』

「身体しんどくなってない？」

大丈夫、と言いかけたが

昨日、無理して大丈夫と言うのは

ダメと言われたのを思い出した。

普段だったら、多少の無理はしてでも、

大丈夫と言ってしまう私だが

大好きな照くんからそう言われてしまえば

もう守らざるを得ない。

『…腰とお腹痛い…』

シャワーを浴びて身体が温まっているおかげで

そこまで症状はひどくないが

2日目の今日も、やっぱりしんどくて。

「そっか。もうすぐ出来るから、

ソファに横になってな？」

『ん…色々ごめんね…』

彼に言われたよう、素直にソファに横になった。