338話 ページ47
また奈落を探して村を転々としていた犬夜叉一行。
とある村で、毒蛟を退治しに行った武士たちが帰って来ないという。
犬夜叉一行は毒蛟がいるという沼に行ってみた。
その周りに倒れている、鎧を着た骨。
「鎧や武器は新しい。じゃあ、こいつらが村の連中が言ってた武士たちか……？」
「だと、思う。でも、普通の毒蛟は毒を吐いて土地や畑を荒らす程度……。人間まで枯らせるなんて余程大きいか……」
「強力な毒を吐けるかの、どっちかってことだろ！」
急に桜を抜いて、Aが高く跳びあがる。
視線の先には、毒蛟。
「桜幻想！」
ぶわっと桜が毒蛟を包む。
だがその桜は、見る見るうちに燻ぶった色になっていった。
毒蛟の妖毒が、桜幻想を破ったのだ。
「くくく……」
「なっ……」
驚いているAに、毒蛟の妖毒が襲い掛かろうとする。
「姉貴！」
間一髪で犬夜叉が助け出し、事なきを得た。
姉を地面に下ろし、毒蛟に向き直る。
「おい、何でてめえの体から魍魎丸の匂いがしやがる！」
「確かに……。お前、仲間か！？」
「魍魎丸……？ 誰だそれは」
「やかましい！ とっとと白状しろよ」
Aは毒蛟を睨みつけた。
ややあって毒蛟は、何かを思い出したように首を振った。
「なら、あの落ちてきた肉が魍魎丸……とかいうやつだったのか」
「落ちて来た？」
「そうさ。数日前、その肉はわしがいる沼に落ちて来たのさ。ワシはそれを喰った。だからか……。この体中から溢れる様な力は」
毒蛟はもう一度、妖毒を吐こうとした。
その意図に気付いたAが、犬夜叉を抱えて跳ぶ。
別の場所に移動し、鉄砕牙を抜いた。Aがだ。
「姉貴！？」
「ちょっと貸して！」
竜麟の鉄砕牙にし、毒蛟に切りかかろうとする。
「愚か者が！」
「黙れ！」
竜麟の鉄砕牙で妖毒を吸う。
その時、Aの手が熱くなった。
正確には、鉄砕牙の柄が。
(熱い……？ どうして……)
「今、わしの妖毒を吸ったのか……。だがすべてを吸い尽くせると思うのか。我が妖毒は無限！」
「煩いっつーの！」
もう一度吐き出された妖毒を吸い込む。
また鉄砕牙が熱くなる。今度は、先程よりも。
「ッッ！」
あまりの熱さに、Aは唇を噛んだ。
すぐに竜麟の鉄砕牙から普通の鉄砕牙に戻す。
熱はだんだん、引いていった。
息を吐き、Aは犬夜叉に鉄砕牙を返した。
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- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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桜餅(プロフ) - にんじんさん» 神楽が死んじゃいましたからね。今思えば神楽も神無も可哀想ですよね (2017年9月3日 9時) (
レス) id: fac1f46ec3 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - 次は神無か〜 (2017年9月2日 21時) (レス) id: 84688a4b7b (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - にんじんさん» どうやって夢主を馴染ませていこうか、まだあれこれ頭を悩ませています。更新ペースが遅くなるかもしれませんがお付き合いくださいっ (2017年8月23日 8時) (レス) id: fac1f46ec3 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - もう、完結編なのかクライマックス楽しみにしています！ (2017年8月23日 0時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作成日時：2017年8月22日 16時
