305話 ページ14
Aはかごめに微笑みかけた後、かごめを下ろして倒れた。
血を流し過ぎたらしい。
かごめが必死でAの名を叫んでいると、殺生丸が来た。
邪見が持つ妖気の結晶の妖気が消えている。
「犬夜叉、あれ……」
「そうか。よく分かったぜ。魍魎丸……。てめぇが奈落の心臓なんだな！？」
「何のことだ」
「恍けたって無駄だぜ。そこのひねたツラした妖怪が持ってる妖気の結晶の妖気が消えてるのが何よりの証拠だ！」
「な゛……」
『ひねたツラ』と言われたのが気に入らなかったが、邪見は何も言わなかった。
「貴様、それをどこで手に入れた？」
(まずいな……。私が手渡したことが知れたら……)
「隠すまでもないわっ。これは……」
「黙れ、邪見」
殺生丸が邪見の言葉を遮った。
神楽は驚きを隠せなかった。
殺生丸が庇ってくれるなんて思ってなかったから。
「姉上？」
殺生丸の視線が、魍魎丸からAに移された。
Aが倒れているだけならよかったのだが、地面が赤く染まっているのを見て、殺生丸は闘鬼神を抜いた。
「貴様……！」
殺生丸が闘鬼神を振るうと、剣圧が魍魎丸を襲った。
だが、妖気を喰う力を持っている魍魎丸は、何とも思わない。
「くくく、貴様の妖力、食らいつくしてくれるわ！」
「この殺生丸の妖力が、貴様の如き小さな器に収まり切れるかッ！」
殺生丸は闘鬼神を持って、何度も闘鬼神を振るう。
余裕の笑みを浮かべて魍魎丸は殺生丸の妖力を喰う。
「ッ！」
だが、突如微かな痛みに顔を歪ませる。
魍魎丸の意識が殺生丸に向いていた為、足元にいる犬夜叉には気づかなかったらしい。
今の犬夜叉の鉄砕牙は妖力を持たない只のナマクラ刀。
魍魎丸に食わせる妖力などない。
魍魎丸に妖力が食われる心配はないものの、人間の姿ではあまりにも弱すぎる。
今の犬夜叉には爪も牙もないのだ。
犬夜叉はあっという間に魍魎丸の触手にからめとられた。
「犬夜叉、私の周りをうろちょろするな。今の姿が丁度いい。2匹揃って切り捨ててくれるわッ！」
「あ゛ー打つなというに！ 殺生丸のアホー！」
「くぉら、殺生丸さまに向かってアホとは何じゃい！ 殺生丸さまにはきっと深いお考えが……」
「いや、あれは何も考えてない顔じゃ」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜餅(プロフ) - にんじんさん» 神楽が死んじゃいましたからね。今思えば神楽も神無も可哀想ですよね (2017年9月3日 9時) (
レス) id: fac1f46ec3 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - 次は神無か〜 (2017年9月2日 21時) (レス) id: 84688a4b7b (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - にんじんさん» どうやって夢主を馴染ませていこうか、まだあれこれ頭を悩ませています。更新ペースが遅くなるかもしれませんがお付き合いくださいっ (2017年8月23日 8時) (レス) id: fac1f46ec3 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - もう、完結編なのかクライマックス楽しみにしています！ (2017年8月23日 0時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜餅 | 作成日時：2017年8月22日 16時
