303話 ページ12
「え……」
「どうしたの、Aちゃん」
Aの瞳は焦りに染まる。
ゆっくりと口を開き、声を出す。
「ご……御霊丸の、匂いだ……」
Aの顔は信じられないとでもいいたげな顔だった。
外に出ると、遠くの方にではあるが御霊丸と神楽の姿が。
「御霊丸……。やっぱり。ってか、何で！？」
「死んだんじゃ……！」
突如御霊丸の腕が伸びたかと思うと、犬夜叉がいる小屋を潰した。
かごめだけ御霊丸の触手で攫われた。
犬夜叉は崩れた屋根の下敷きになって気絶していた。
(ま、起きた所で人間の姿だからどうにもなんねぇか)
Aは腰に手を当てた。
だが、今は桜を持っていない。
それに気づいた時、Aは舌打ちをした。
「ッッ！」
それと同時に、御霊丸の触手に捕まった。
「Aちゃん！」
「ちょ……とまて。何で、御霊丸がここに……？」
「そうよ。あの時確かに白童子に殺されたんじゃないの？」
「それだけじゃねぇ。なんでお前……ここがわかったんだ……」
「くくく……。騒ぎを起こせば出向いてくるとわかっていた」
「はぁ……？」
御霊丸の触手が少しだけ力を入れる。
いつもなら何でもないのだが、腹を怪我しているせいで激痛が走った。
「うぅぐ……！」
「A……貴様、腹でもケガしているのか？」
「何で……Aちゃんの名前を！？」
「くくく、かごめ……。わしとお前らが最初にあったのはいつだと思う？」
「御霊壺を持った子供たちを追いかけた先の、お寺……」
「その前にも会っている……」
次の瞬間、御霊丸の姿が魍魎丸の姿になった。
魍魎丸の姿を捉えた瞬間、Aの顔が青くなる。
(やっぱり……。だって顔が魍魎丸そっくりだったじゃん。何で皆気付かなかったわけ！？)
「御霊丸という男は確かに存在したのだ。御霊丸は右腕を妖怪に食われ、右腕を犠牲にして法力で妖怪をねじ伏せたのだ。少なくとも本人は、そう思い込んでいた」
魍魎丸の口角がつり上がった。
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- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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桜餅(プロフ) - にんじんさん» 神楽が死んじゃいましたからね。今思えば神楽も神無も可哀想ですよね (2017年9月3日 9時) (
レス) id: fac1f46ec3 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - 次は神無か〜 (2017年9月2日 21時) (レス) id: 84688a4b7b (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - にんじんさん» どうやって夢主を馴染ませていこうか、まだあれこれ頭を悩ませています。更新ペースが遅くなるかもしれませんがお付き合いくださいっ (2017年8月23日 8時) (レス) id: fac1f46ec3 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - もう、完結編なのかクライマックス楽しみにしています！ (2017年8月23日 0時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作成日時：2017年8月22日 16時
