229話 ページ36
犬夜叉たちも鬼女の集落を探しているし、篠助くらいなら何とか守れるだろう、とAは言った。
犬夜叉は篠助を連れて行くことを渋ったが、Aの『何とも言えない雰囲気』に負け、渋々許可した。
そして、篠助が落ちて来た川の上流へ向かった。
そこで犬夜叉たちは、偶然にも娘だけが住む村にやってきた。
村長らしき女性に、若菜という女性はいるかと聞いてみた。
「生憎ですが、若菜という女性はおりません。この村にいる女性は、ここにいる者たちだけでございます」
「そうですか……」
篠助はガックリと項垂れた。
弥勒はというと、まるで息をするように女性たちを口説いていた。
珊瑚はまた、弥勒の耳を引っ張って外に連れ出した。
「お待ちください」
「んぁ？」
「もう日が暮れます。今夜は泊っていって下さい」
「はい。喜んで」
「法師さま！」
何度言ってもちっとも変わらない弥勒に、A、かごめ、犬夜叉、七宝は深いため息を吐いた。
「では女の方はあちらへ。殿方はこちらへ……」
「……？」
男と女を分けたのには、意味があるのだろうか。
Aは胸の中の不安を拭い去れないまま、案内された小屋の中に入った。
女だけということで、かごめは早速目を輝かせていた。
しかしAは、雲母を見て頭の上にを疑問符を浮かべていた。
「雲母って、女の子なんだ」
「それ今クッッソどうでもよくない？」
珊瑚の冷たい視線がAに突き刺さる。
「おやすみなさい」
Aは桜を腰から外し、眠りに入った。
「ちょ、ちょっとAちゃん！」
「もう寝てるわ」
「早っ！」
仕方なく、かごめは珊瑚の横に座った。
「ねえねえ、私思うんだけど、弥勒さまって珊瑚ちゃんのこと好きだと思うのよ」
「はぁ！？」
「うん。それは私も思うわ」
いつの間に顕現したのか、桜はAの近くの壁に寄りかかってうんうんと頷いていた。
Aは寝転んで動かない。
「だ、だって法師さま、女たらしだし……」
珊瑚はかごめと桜の視線から逃げるように後ろを向いた。
かごめは雲母にも賛同を求めようと、雲母を見る。
「ねー雲母もそう思……」
しかし、雲母は外を見ていた。
「どうした、雲母」
外を見ると、弥勒が女の人と寄り添って歩いていた。
それ見た珊瑚の顔から表情が消え、静かに歩いてAの隣に寝ころんだ。
「珊瑚ちゃん……」
「……寝る」
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桜餅(プロフ) - にんじんさん» 会うと別れがつらくなる、ということであまり絡ませられませんでしたけど、如何でしたでしょうか？ (2017年8月14日 9時) (
レス) id: 4f9d801cbe (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - 蛮骨うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！ (2017年8月14日 8時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作成日時：2017年8月8日 20時
