226話 ページ33
結局犬夜叉が帰って来たのは、夜が明けてからだった。
珊瑚、弥勒、七宝、桜が見守る中、犬夜叉とかごめは言葉を交わす。
2人とも強がって素直になれないままだった。
Aは当然の如く、寝ていた。
だが、安らかに眠っているのではなく、悪夢に魘されている感じだった。
不審に思った桜が、Aを叩き起こした。
「ああああ！」
目を見開いて、まるで何かに怯えるように起き上がったA。
肩で息をし、桜の顔を見た瞬間頭を抱えて俯いた。
「夢……！」
「魘されていたわよ。大丈夫？」
桜が優しくAの背をさする。
桜の横には、珊瑚と弥勒と七宝がいた。
叫び声を聞いて慌ててAの元に来たのだ。
「Aちゃん、大丈夫！？」
「A様、苦しいのでしたら、私が背中をさすって……」
「法師さま？」
珊瑚の手が弥勒の耳に伸びる。
耳を思いっきり引っ張り、Aから弥勒を離す。
そんな皆を見て、Aの心は軽くなった。
「……ありがとう。もう大丈夫」
Aの顔に笑顔が戻った。
さっきまでの苦しそうで、怯えた表情はどこにもなかった。
そんなAを見た皆も、笑顔になる。
「Aッ！」
「うおっ！？」
七宝がAに飛びついたのを見て、桜も真似をしてAに抱き着く。
それを見た弥勒と珊瑚は顔を見合わせ、クス、と笑ってAに抱き着いた。
困惑しているAをよそに、4人はAを思いっきり抱きしめた。
戻って来た犬夜叉とかごめも、それを見てAに抱き着く。
犬夜叉は少し恥ずかしそうに。
「おかえり。Aちゃん」
「……ただいま！」
｡:*+゜゜+*:.｡.*:+☆｡:*+゜゜+*:.｡.*:+☆
犬夜叉一行は、奈落を探してまた歩いていた。
白霊山からあふれた妖怪たちは近隣の村を襲い続けていた。
「ひっでぇなこりゃ」
Aは死体の傍にしゃがんで、手を合わせた。
妖怪に殺された人々を弔っていたかごめたちの前に１人の老僧が通りかかる。
その老僧が、山ひとつ越えた里の河原で傷ついた巫女に会った、と言った。
それを聞いた犬夜叉とAは、同時に老僧の胸ぐらをつかんだ。
「詳しい場所を教えろ！！」
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桜餅(プロフ) - にんじんさん» 会うと別れがつらくなる、ということであまり絡ませられませんでしたけど、如何でしたでしょうか？ (2017年8月14日 9時) (
レス) id: 4f9d801cbe (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - 蛮骨うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！ (2017年8月14日 8時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作成日時：2017年8月8日 20時
