224話 ページ31
「姉貴は俺らの仲間なんだよ。今更殺生丸に渡せるか！」
「奈落に姉上を攫われたのは貴様の目が行き届かなかったせいだろう」
「奈落に不意を突かれたんだ！」
「そんなもの、ただの言い訳にすぎぬ！」
犬夜叉と殺生丸がギャーギャー言い合いをやってる中、Aは1人呆れていた。
何でもいいから早く終わって、と。
「姉貴はお前の事が嫌いなんだとよ。殺生丸」
「そんなことを言われた覚えはない」
(言ってないもん)
「そりゃ姉貴は優しいからな。お前を傷つけたくないんだろうよ」
「そうだ。Aは優しいのだ！」
殺生丸は少し詰まって、それでも犬夜叉に言い返す。
Aはすでに、飽きていた。
「姉上が私を嫌うはずがない。姉上との付き合いは、私の方が長いのだぞ」
(そりゃ、まあね)
「わしだって殺生丸に負けてないぞ！？」
今度は犬夜叉が言葉に詰まった。
50年という長い間封印されていたこともあるし、生まれた順番は犬夜叉が一番後なのだ。
Aは、大きなため息を何度もついていた。
心なしか、胃が痛い。
「今は姉貴は俺らの仲間だ！」
「もう犬夜叉になんぞ任せてられるか！」
「Aはわしのだ！」
「だから私は物じゃねーって、何回言えば……わか……るの……！？」
(え！？)
先程ほどぶっ飛ばした奈落が、いつの間にか犬夜叉と殺生丸の間に立ち、三角形を作っていた。
(何だこの四角関係みたいなあれは……！)
もう嫌だいっそ殺してくれ。
本気でAはそう思った。
何とかして逃げる方法はないか、今まで生きてきた中で頭を一番使っただろう。
そして、思い出したことがある。
「犬夜叉！ 桔梗が、奈落の手で……瘴気の川に落ちたんだよ。探しに行かなくていいのか！？」
「ッ！」
(よっしゃ反応した！)
「桔梗！」
犬夜叉は瘴気の川へと降りて行った。
(まあ、今回は私が悪いから誤魔化すのはやっといてあげる)
しかし、Aは重大なことに気付いた。
犬夜叉だけを追い払っても状況はよくならない。
寧ろ殺生丸と奈落が喜ぶだけだ。
(もういっそのことだれか私を殺して)
この後、殺生丸と奈落を一発ずつ殴って気絶させて逃げた。
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桜餅(プロフ) - にんじんさん» 会うと別れがつらくなる、ということであまり絡ませられませんでしたけど、如何でしたでしょうか？ (2017年8月14日 9時) (
レス) id: 4f9d801cbe (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - 蛮骨うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！ (2017年8月14日 8時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作成日時：2017年8月8日 20時
