蒼キ焔 (ページ16)

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眠り姫は起きるページ16

A『…うぅーん、』

ありゃ？

アーサー「！」

桜備「うん？起きたか、A」

目が覚めたら大隊長の腕の中…!?

アーサー「っ……目を覚ましたのか！A！」

アーサー曰く、
「憎き魔物に熱の呪いをかけられた眠り姫」
だそうだ

発火限界が来たのね？

てか何故に眠り姫？

キス無しで起きますケド？

A『あの、降りマス…だ、大隊長』

桜備「大丈夫か？一応診て無理もらえ？」

大隊長、お姫様抱っことは紳士ですか！

はい。と診療所に向かう
後ろの視線が気になる

A『あの、何でついてくるの？アーサー、』

アーサー「当たり前だ。まだ呪いが解けたか分からない」ﾌﾝｽｯ

大丈夫と言っても
「ダメだ」「イヤだ」ときかないから諦めてまた診療所に向かう

アーサーなりに心配してくれたのだろうか

なんか、迷惑掛けちゃったな

A『…ありがと』ﾎﾞｿｯ

アーサー「ん？なんだA」

A『なんでもないっ』

行くぞ！とアーサーの手を引く

照れ隠しだったかもしれないな

───────

アーサーside

異変に気付いてから触ったAの額はとても熱を帯びていた

暖かいじゃない。これじゃ熱いだろう

桜備「取り敢えず、診て貰おう」

そう言って大隊長の抱えるAは…

目を覚まさない。

まるで呪いにかけられた眠り姫のようだ

確か眠り姫は王子のキスで起きたはず

なら、Aは……………

瞳の綴じる顔に手をのばす

A『…うぅーん、』

アーサー「っ!!」

俺は何を……

桜備「うん？起きたか、A」

アーサー「っ……目を覚ましたのか！A！」

大隊長が今気付いたように言うものだから

俺も便乗して言ってみたが、わざとらしかったか？

───────

Aside

森羅「大丈夫だったか!?」

茉希「怪我とかしてない!?」

A『大丈夫ですよぉ！ほら元気！』

手を広げてみせると安心したように「「いつものAだぁ」」と言う

安心してくれたならいいや

アーサー「呪いが解けてよかったな！」

森羅「は？呪い？？」

A『眠り姫らしいよ、私』

森羅は意味が分からなすぎて首をめっちゃ傾げる

分かるよ、その気持ち

疲れていたからか、その日のご飯はとっても美味しかった