この子、彼氏じゃなくて夫です 2【松野千冬】

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「俺その型まだ持ってるから、あげるよ。Aちゃんに」

『ええ、ありがとうございます…！！』


これで千冬くんを…！！と意気込む。


「つか千冬も成長したな。前はAちゃんの体調悪い時俺を頼って電話してきたくらいなのに、そんなAちゃんを悩ませるほど…」

『そうなんですか、？！やたら千冬くん慣れてると思ったけど三ツ谷くんのおかげだったんですね』



三ツ谷くんはとっても優しくて話しやすくて、お兄さんみたいな包容力があって、すごく頼りになる。

初めて会った時も気さくに話しかけてくれて…あの時の三ツ谷くんかわいかったなあ。


「じゃぁ…がんばれ、？で合ってるのか」

『私は頑張る、でいいのでしょうか』


ふふ、と笑い合うと、ぽん、と頭を撫でられる。


「また遊びにおいで」

『ぜひ！！千冬くんとか花垣くんとか誘って飲みとかも行きましょ』

「あーーー、うん。ガードかったいね」


三ツ谷くんに頭を下げて、私は部屋を出た。


「Aちゃんって姉みと妹み持ってんの沼だよな…」




．





家に帰ると、早速来てみることに。

スカートは思いのほか短くて、シャツのボタンはは大胆な位置まで。


こんないい年した大人がコスプレなんて…いくら美容に気を使っているとはいえ、老いは感じる。


衣装オッケー、癖も2人から聞いた、あとは話を用意して…うん、完璧！！


この時の浮かれ切った自分を殴りたいとこれほど思ったことはない。




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