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千冬side
時は流れ、夜。
今日はお客さんがいつもより多かったり、…といつもに比べて忙しかった気がする。
でも、Aがいるから、そのために頑張れる気がする。
今朝のかわいいAを思い出して口元が緩みそうになるのを抑えた。あぶないあぶない。
家の前に着き、ガチャとドアを開ける。
「ただいま」と声を出すと、中からバタバタとAがお出迎えをしてくれる。
Aの方が早く帰ってきた時はいつもお出迎えをしてくれるから嬉しい。
が、今回のお出迎えは一味違うようだ。
『おかえり!!千冬くん、ご飯にする?お風呂にする?』
Aは俺たちが出会った頃の制服を着て、ニコ、と微笑む。
あの時から数年は経ったものの、あまり変わっていないように感じる。
スラリ、とスカートから伸びる生足。
大胆な位置までしか止められていないシャツのボタン。
ふわり、と香る彼女の匂い。
いや、あの頃よりもだいぶ色気が増した気がする。
「どうしたんだ」
『気分転換!!』
平常心平常心。
かわいいAを今すぐに抱きしめたいが、頑張っているようなので今は見守ることにした。
流石にもうきついか、と言うAだけど、設定に忠実なのかその後はまたあの頃のような無邪気な笑顔を向ける。
『千冬くん……今日もお疲れ様!!明日は体育あるから、また千冬くんのかわいい姿見たいな。…ああ、千冬くんはかっこいいの方が嬉しいんだっけ?』
「、おう」
にま、と俺をいじる時の顔をしながら笑いかけるA。
最初の時はよくこんな顔してたなと懐かしい気持ち。
数年経ったとはいえ、こんなにクセを覚えているもんなんだな。
『かわいいね千冬くん……あ、ちょっと赤くなった』
リビングに向かいながら、横に並んで歩く。
俺を覗き込む彼女。
最近はかっこいい、という言葉の方がよく発してる気がする。だから、かわいいと言われると照れてしまうのはあの時の名残だろうか。
「俺、先にご飯食べたい」
『りょうかい!流石にペヤングを食べるのは気が引けたから、よく似た焼きそばにしてみました』
じゃん、とテーブルに並べられた料理。香ばしい香りが食欲を掻き立てる。
確かに、夜あのカロリーを食べるとなると恐ろしい。
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なの(プロフ) - しらそさん» ありがとうございます!!!面白い&かわいい&えち目指してるのでそう言っていただきとても嬉しいです!! (2023年3月20日 19時) (レス) id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます!!! (2023年3月20日 19時) (レス) id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - てるさん» うわああ神様( ; ; ) ありがとうございます…!!! (2023年3月20日 19時) (レス) @page12 id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
しらそ - 面白くてきゅんきゅんする小説が好きなんですが、これはもう好き超えて愛してます!神のような作者様とお友達になれたらどれだけ幸せなんでしょうか把握(?)です! (2022年2月6日 23時) (レス) @page12 id: 8040e95015 (このIDを非表示/違反報告)
Alice - 続編も拝見させていただきました!これからも更新頑張ってください(*゚∀゚) (2021年9月29日 19時) (レス) id: 6485b8cd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2021年9月12日 8時