しゅきぴ38 ページ39
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『いたいいたい!!千冬くん…!!』
「…しーっ…頑張れば楽になれるから」
『いっ……んん…』
「ん、いい子」
千冬くんは私の傍について頭を撫でてくれる。
事の発端は今日の朝のことだった。
・
『最悪…、』
今日は千冬くんとちょっと遠くまでデートをしに行く予定だった。
結構前から約束してて、今日のために服も買ってメイクも色々試した。
だから、尚更気分が落ち込む。
女の子の日。
女性は毎月経験しないといけないものでとっても大事なんだけど、こんな日になるなんてついてないにも程がある。
ちなみに自分は1日目と2日目がキツい人で、薬を飲んでもしんどく、一日中横になっていないと倒れるくらい重い人だ。
今も色んなところが痛くて泣きそう。
「A、今日大丈夫?」
『お母さん…悪いけど、千冬くんに電話してもらってもいい?無理になったって…』
「A、後からあったかいもの持ってくね」
『ありがとお姉ちゃん』
だいぶ前から楽しみにしてて、お母さんやお姉ちゃんにたっくさん自慢してた。
私の沈んだ顔を見て2人は心配そうに顔を合わせる。
迷惑かけちゃったな……
特に食欲も湧かないので、重い足取りで自室に戻った。
ベッドに横たわると、1番わかるところに置いてある今日着る予定だった服が視界に入る。
『…行きたかったなぁ…』
楽しみにしてた分辛い。
それと、千冬くんにも迷惑かけちゃったなって気持ちが自分に重くのしかかった。
暖かい服装にして、痛みに耐えながら毛布を被った時、何やら玄関から音がする。
お姉ちゃんかお母さんが出かけたのかなって考えてたら、私の部屋のドアが開いた。
「A、大丈夫…?」
私のだいっっっすきな声。
『千冬くん……なんで、』
心配そうにこちらを見つめている千冬くんがそこにいた。
身体を起こそうと上半身に力を入れるも、お腹がきゅ、と痛む。
その痛みでまたベッドに沈み込んでしまった。
「ちょ、A。起き上がるな」
『ちふゆくん……痛いよ…』
「ん、Aえらい。頑張っててすっごいえらい!!」
千冬くんは持ってた荷物を置いて傍に来る。
頬を優しく撫でられたので思わず本音が飛び出ると、千冬くんは微笑みながらそう言ってくれた。
「Aのお母さんに言われてすっ飛んできた。家来てもいいって言われたからお言葉に甘えて」
へへって笑う千冬くん。
…お母さんに感謝しなきゃ。
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ゆぅり(プロフ) - え、サランヘヨ使えてる・・!!もしや、Kぽ女子か?! (2021年9月25日 11時) (レス) @page5 id: 39bfe8c53b (このIDを非表示/違反報告)
名前 - 面白いですね!更新頑張ってください(*゚▽゚*)なのさん!応援しています (2021年9月12日 1時) (レス) id: 14a4d572b2 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 続編よければ書いてほしいです!!楽しみにしてます! (2021年9月6日 17時) (レス) id: 6485b8cd5e (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 続編期待してます(((出来れば、中学生編とかも少しとか、嫉妬させるのとか、入れて頂けると飛びます(((自分勝手なお願いばかりで恐縮です…!無理を承知で、御検討の程、よろしくお願いします!!長文失礼しました!! (2021年9月6日 16時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - コメ失礼します!!!この作品は私の生き甲斐で、毎日の支えなんです!!!もっともっと沢山続編作って、永遠に終わらせないで下さい(((もうこのお話大好き過ぎます本当に!!!これからも応援してます!! (2021年9月6日 16時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2021年8月25日 8時