二 階 堂 忍 と い う 男 。

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オムライスも無事に出来て、テーブルに向かい合って座って食べる。


二階堂の部屋にはテレビすらなくてご飯中は凄い静か。まぁコイツは人と話すの苦手だし仕方ないけど。



「...」


「...」


「......美味しい、」


「...え！？」



急に話したと思ったら小さな声でそう言われて、パッと顔を上げると眉間に皺をよせた二階堂と目が合った。



「...何」


「あ、や、急に喋ったから...」


「そこまで驚く？」


「だって二階堂、人と喋るの苦手じゃん？自分から喋り始めるとは思わなかった」


「...別に、Aと話すのは苦手じゃない」



そう恥ずかしそうに目を伏せる二階堂。不覚にもきゅんとしてしまった。



「そ、そっか...」


「...うん」



最近二階堂が少し変な気がする。前より積極的に話すようになったし、週3で晩ご飯を作ってくれって頼まれる。



「ねぇ二階堂、何かあった？」


「え？何で？」


「最近ちょっと変だから」


「...別に何もないけど」



嘘だ。二階堂は嘘を吐くときに口元に手を持っていく癖がある。

...私なんかに嘘とかつかなくていいじゃん。って少し寂しくなった。






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