#文化祭の出し物 ページ1
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「うんうんうん、いいんじゃない?」
そう頷きながら言うのぶお。私も、いや、クラスの女子全員が同じように目の前にいる男子達を見て頷く。
そこに居る男子達は皆ウィッグをつけて女装してる。女子の私が女を辞めたくなるぐらい可愛い。特にあのトリオが。
「サイズどう?キツくない?」
「キツくはないんだけどさ...」
「恥ずかしいんだけど」
「これ、俺らがやらなきゃだめ...?」
「アンタ達がやりたいって言ったんでしょ!?」
そう叫ぶのぶおの言う通り、この出来事のきっかけは若林くんだった。
遡ること数日前。HRの時間にのぶおは楽しそうに、文字通りぴょんぴょん飛びながら話し始める。
「さ、今年の文化祭の出し物決めるわよ!!どうすんの田中!!」
「まぁ、担任の先生によって違うんですが、生徒からの希望を集めて投票制にしたり、学校の行事もあるのでそれを踏まえて、」
「なんかもう長い!」
「何で?」
のぶおが聞いたくせに田中先生の説明をバッサリ切る。...先生可哀想。
てか生徒よりテンション高いってどういうこと...のぶおらしいっちゃらしいけど。結局私達から意見を集めることにしたらしく、皆バンバン発言してって!なんて言うのぶお。
「はい!私クレープ屋やりたい!」
「良いわねぇクレープ!稼げそうだし。田中、黒板に書いてって!」
「はーい」
そう言って嫌がる顔すら見せずに黒板にクレープと書く田中先生。言ったらあれだけど何か似合う。
「漫画喫茶とかやってみたいかも!」
「あー、ありね!稼げそう!」
「カフェとか良くない?」
「いいわね、私ラテアートできるの。でもカフェは回転よくないと稼げないわよね。これ書かなくていいわ」
「えぇー」
「売り上げで考えてるんですか?」
「当たり前でしょ?」
私はカフェとかやってみたいけどなぁ。なんて言えるわけもなく頬杖をついて皆の話を聞く。
「男子も何か意見出しなさいよ。若林!」
「え、えっとー...あ、のぶおが働いてた店やるのはどう?」
ポロッと出た若林くんの言葉にクラス全員がいいね!とか声を漏らす。
こうして私達2年3組の出し物はBARに決まったのだった。
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青龍 葵(プロフ) - まるる。さん» 態々、お知らせして頂き有難う御座います。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 2dfc35dd30 (このIDを非表示/違反報告)
まるる。(プロフ) - 青龍 葵さん» 移行先は明日投稿してこちらでお知らせするので、もう少し待っててください(>_<) (2019年7月6日 19時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 後、少しで終わっちゃうと思うと寂しいですが、続編などあればと思いながら移行先は何処にあるんでしょうか? (2019年7月6日 16時) (レス) id: 2dfc35dd30 (このIDを非表示/違反報告)
まるる。(プロフ) - ひるくさん» ありがとうございます!!結構力入れて書いたのでそう言っていただけて嬉しいです...。これからもよろしくお願いします! (2019年6月30日 16時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
ひるく(プロフ) - 最新話……最新話最高です……ありがとうございます……沢山読み返して胸キュンに浸ってます!これからも応援し続けます頑張ってください! (2019年6月30日 13時) (レス) id: bbffd7f7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年6月16日 10時