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#72 ページ27

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連れてこられたのは屋上。

三橋くんは手を掴んだまま、何も言わずに私を壁に押し付けた。



「へ...」



顔の横には三橋くんの手。顔の距離が近い。目に前髪がかかってるから表情がよく分かんないけど、私をじっと見てるのは確か。



「み、三橋くん...?」


「...何で急に化粧なんかしたんだよ」



やっと口を開いたかと思えば聞こえたのはいつもより低い声。少し怖いと思ってしまった。



「そ、それは...」


「何、他に好きな奴でも出来た?」


「...え?」


「モテてぇからそういう事したんじゃねーの」



そう悲しそうに言う三橋くん。だめだ、誤解してる。照れくさいけど、ほんとの事言わないと。覚悟を決めて小さな声で言う。



「その...最近三橋くんモテてるでしょ?三橋くんを好きって言ってる子、みんな可愛いし、私全然可愛くないから、いつか飽きられるんじゃないかって怖くて。

...化粧して少しでも可愛くなったら、三橋くん私の事見てくれるかなって」


「...お前さぁ、ほんと変なとこ心配するよな」



三橋くんは呆れたと言いたげな表情を浮かべ深く溜め息を吐く。



「へ、変なとこじゃないし!」


「安心しろ、Aは化粧なんかしなくても可愛いから」


「なっ...!」


「それと、」





___他の男の前で化粧とかすんなよ。





そう言うと三橋くんは私の頬に手を添え、唇を押し付けた。


突然の出来事に目を見開く。キス、された...?




「...俺は初めからお前しか見てねぇよ」



顔を離してそう言う三橋くん。ずるい。どうしてこんなにかっこいいの。



「...三橋くんのばか」



私は恥ずかしくなって、真っ赤になった顔を隠したくて、ぎゅっと三橋くんに抱き着いた。








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「ちょっとキスしただけで顔真っ赤になるとかAちゃんウブだなぁ」


「う、うるさい、三橋くんだってほっぺた赤いよ」


「あ、赤くねぇし!!そもそもお前が化粧なんかするから悪いんだろ!」


「別に化粧してもいいじゃん!」


「だめ!!暫く化粧禁止!!」





なんて子供っぽい争いをしている間に授業が始まってて2人してサボりその後先生に怒られたのは言うまでもない。






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ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時

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