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あれからしばらく経っても開久は殴り込みに来たりしない。もう諦めたんだろ、って三橋くんは言ってたけど、あの開久がこれぐらいで諦めたりするわけない。きっと、もっと酷いことをしてくる。
そう思っていると、教室に理子ちゃんが入ってきた。それもかなり焦った様子。
「A、大変!!」
「な、何?」
「今井くんが、ヤクザにボコボコにされたって...!」
「...は?」
今井くんが、ヤクザにボコボコ...?
私は咄嗟に立ち上がって教室を出る。それを理子ちゃんに止められた。
「だ、駄目よ!俺らが行くから私達は学校にいろって三ちゃんが!」
「何で!?私だって今井くんが心配なんだよ!!」
「でも!!...相手はヤクザよ、Aまで巻き込まれたら...」
「お見舞い行くぐらいで巻き込まれたりしないでしょ!」
「心配なのよ!!」
理子ちゃんの大きな声を聞いてピタリと動きが止まる。理子ちゃんは、悲しそうな顔をしていた。
「私も三ちゃんも、もちろん伊藤くんも!Aが無茶しないかって、怪我しないかって、心配なの...」
「...理子ちゃん、」
そう言われてまだお見舞いに行こうとする程、私は酷い奴じゃない。
今回は大人しく理子ちゃんと学校にいることにした。
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ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時