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階段を走って上がり、屋上のドアを勢いに任せて開ける。



「三橋くん!!」


「っ、Aちゃん?どーしたんだよそんなに焦って」



息を整えながら彼に近付く。何て言おう。何て言うのが正解なんだろう。なんて、考えても無駄だけど、つい考えてしまう。

ぽかんと間抜けな顔をしている三橋くんに頭を下げた。



「私の事、助けてくれてありがとう」


「え?」


「喧嘩、私に被害がないように開久を懲らしめてくれたんでしょ?だから、ありがとう」



三橋くんは目を丸くするも、すぐにあの野郎...と私にその事を伝えた犯人に怒ったように呟く。



「...ま、誤解させるような事言ったのは俺だからな。これぐらい当然だろ」


「でも、何もそこまでしなくても...酷い怪我だよ」


「Aに怪我させるよりはマシ」



そう私をじっと見詰めて言う。

呼び捨てに、その真剣な表情に、少しだけドキッとした。



「これからも何かあったら言えよ、俺が守ってやっから」


「う、...私だって喧嘩ぐらい出来るよ」


「ほんとかぁ?そんな弱っちぃ身体で誰と戦うって言うんだよ」


「うるさい、いざとなったらするの」



ケタケタ笑う三橋くんにイラッとして軽く睨めば、こえーこえーと馬鹿にしたように言う。

それにまたイラついて、軽く彼の肩を叩いた。



「いてっ、何すんだよ」


「三橋くんが悪いもんね、」



べーっと舌を出せば、彼はムッとした表情を浮かべる。ふん、ざまぁみろ。



「可愛くねー奴。大人しく守られとけばいいのによぉ」


「守られてばっかは嫌だもん、私だって誰かを守りたい」


「はいはい分かったって、無理はすんなよ」



呆れたように言う三橋くん。何か納得でいかないけど、授業に遅れたくないため屋上を後にした。








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まるる。(プロフ) - 良ちゃんさん» コメントありがとうございます!相良くん全然出てこなくてすみません...(笑)素敵な小説だなんてもったいないお言葉ありがとうございます...!これからもこの小説をよろしくお願いします! (2019年5月23日 21時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
良ちゃん(プロフ) - はじめまして。面白くて一気に読んじゃいました!相良推しなんですが、この小説の三橋君にキュンキュンさせられてしまいました(*´ー`*)素敵な小説ありがとうございます! (2019年5月23日 9時) (レス) id: 2652916fe0 (このIDを非表示/違反報告)
咲餅(プロフ) - あと評価1つ!!! (2019年4月21日 17時) (レス) id: ffacf9010f (このIDを非表示/違反報告)
牧さん - めっちゃ好き!!ただそれだけ (2019年4月21日 16時) (レス) id: 66f0eb62d2 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - 面白いです、更新頑張って下さい応援しています!!! (2019年4月6日 17時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月5日 14時

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