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「それで、相談って?」
レスカを1口飲んでそう問い掛ける谷川くん。私はクリームソーダを飲んで喉を潤してから口を開く。
「えっと、その...お、男の人って、突然後ろから女の子に抱き着かれたら、どう思う...?」
「え!?」
我ながら変な質問。谷川くんもびっくりしたようで、目を丸くしてる。...可愛い。
「そ、そうだなぁ...余程その人の事が嫌いじゃなければ、嬉しいと思うよ?男って単純だから」
「そう、なんだ...」
それを聞いて一安心。三橋くんは嫌いな人と一緒にいるタイプじゃないと思うから、私は嫌われてない、と思う。多分。
じゃあ嫌じゃなかったのかな...なんて思っていると、今度は谷川くんからの質問。
「その抱き着いちゃった相手って、三橋?」
「っ、え!!?何で分かったの!?」
「あぁやっぱり。Aちゃん三橋のこと好きでしょ、だいぶ分かりやすいよ」
そう言ってにこりと笑う。...そんなに分かりやすいのかな、三橋くん以外の人にはもうバレてそう。
「他にアイツ関係で悩んでる事ない?俺でよければ話聞くし...あ、もちろん今井さんには内緒にするから」
「たっ、谷川くん...!!」
ほんとにこの人は優しい。何でツッパリなんてやってるんだろ、てか絶対モテてるでしょこの人。
この際だから私は悩んでた事を全部話した。
三橋くんが私の事を俺の女って言ったこととか、黙って守られとけって言ったこととか、私の為に喧嘩したこととか、他にも色々。
それを聞いた谷川くんは、深くため息を吐いた。
「それさぁ...いや、Aちゃんってもしかして鈍感?」
「ど、鈍感!?いやいやいや、そんな事ないっ」
首を横に振って否定する。鈍感だなんて生まれてこの方言われたことないし、うん、違うでしょ。
谷川くんは苦笑いを浮かべて呟く。
「まぁ、好きでもない人にそんな事しないと思うよ」
「ほ、ほんと!?私まだチャンスある!?」
「全然ある。Aちゃん可愛いんだからもっと自信持って?」
「か、可愛いなんて...ありがとう」
可愛い、と言われて赤くなる頬を手で隠しながらそう言えば、谷川くんはどういたしまして、と愛くるしい笑みを見せた。
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まるる。(プロフ) - 良ちゃんさん» コメントありがとうございます!相良くん全然出てこなくてすみません...(笑)素敵な小説だなんてもったいないお言葉ありがとうございます...!これからもこの小説をよろしくお願いします! (2019年5月23日 21時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
良ちゃん(プロフ) - はじめまして。面白くて一気に読んじゃいました!相良推しなんですが、この小説の三橋君にキュンキュンさせられてしまいました(*´ー`*)素敵な小説ありがとうございます! (2019年5月23日 9時) (レス) id: 2652916fe0 (このIDを非表示/違反報告)
咲餅(プロフ) - あと評価1つ!!! (2019年4月21日 17時) (レス) id: ffacf9010f (このIDを非表示/違反報告)
牧さん - めっちゃ好き!!ただそれだけ (2019年4月21日 16時) (レス) id: 66f0eb62d2 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - 面白いです、更新頑張って下さい応援しています!!! (2019年4月6日 17時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月5日 14時