拗ねてる ページ40
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『ん〜、もしもしぃ?』
聞こえてきたのはいつもよりゆるったい声。
｢あ、シキ?今何してた?｣
『いま?今はねぇ、寝てたよ』
｢お、ほら俺あってる!!｣
そういつもの声で言えば、キヨもいるの？と不思議そうに呟くA。
｢シキ〜？今さ、あの企画やってたんだよ。前にレトさん達に仕掛けたやつ｣
｢…あー、あれね。…待って私超つまんないじゃん｣
頭が回ってきたのか真剣な声を出すシキに思わず笑ってしまう。
シキはその笑い声を聞いて、笑わないでよ、って不服そうだったけど。
｢ん？じゃあレトルトはどんな予想してたの？｣
｢あぁ、俺は"ヒラの動画を見てる"って予想やってんけど…｣
｢…あ！見てたよ、見ながら寝たの｣
｢すげぇ、ふたりとも当たってんじゃん｣
てかほんとにヒラの動画見てたんだ。
…何かやだなぁ、なんて。
そんな俺に気付いたのか、レトさんはくすくす笑う。
｢キヨくんが拗ねてんで。何で俺の動画見てないのーって｣
｢は、拗ねてねぇよ!!｣
『何、拗ねちゃった〜?大丈夫、今から今日出た動画見るよ、だから拗ねないで』
からかうように呟くシキ。
…それでも俺の動画を見てくれるのは嬉しい。
｢あー!もう切るぞ、また今度な!｣
レトさんの視線に耐えられなくなった俺は、レトさんの手に握られた携帯に手を伸ばし無理矢理通話を切った。
｢あ、まだ俺話したかったのに｣
｢うるせぇうるせぇ、動画終わってから話せ｣
｢キヨくんだって話したかったくせに〜｣
未だからかうレトさんを軽くあしらってカメラの録画を止めた。
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続く (更新停止中)
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作者名：まるる。 | 作成日時：2018年7月31日 15時
