西條高人の弟は漫画家です。 (ページ4)

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唯「そ、それはですね…」

ど、どうしましょう…

どんな言い訳言っても今のお兄ちゃんには通じなさそうです！

だってこんな真剣な顔…仕事以外で見たことありませんし…

高人「あ…いいんだ。無理に話さなくて」

唯「え？」

高人「唯が話したい時に話して」

唯「え、え？」

高人「なるべく、唯の方から言ってほしいから」

唯「は、はあ…」

高人「でも、何かあったら俺を頼れよ。幾ら忙しくても弟の為ならさっさと切り上げるから」

全く…本当にいい兄ですね。

唯「でも仕事を優先させることには変わりありませんよね？」

高人「うっ…」

お兄ちゃんをからかうのは楽しいですが、これくらいにしておきましょう。

楽しいと、その分だけ後で哀しくなりますから。

高人「じゃあ、帰るな」

唯「え、もう帰るんですか？」

高人「何？兄に甘えたいとか言うなよ」

唯「僕はブラコンじゃありません」

高人「まあお前が女だったら少しは考えたかもな」

何にですか？

唯「あ、次来る時は准太さんも連れてきてくださいね」

高人「？何でだ？」

唯「モデルです」

高人「…あ」

モデルのこと、忘れてたんですか？

素材の良いモデル。そう簡単に手放したりはしません！

唯「次来る時はそれなりの覚悟をしてくださいね」

高人「お、おう…もう行かない…」

こうして、僕の不登校の件については保留になりましたとさ。