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あいちゃんside
「 まっじでさ、昨日のデートやばかったわ 」
いつもは遅刻ぎりぎりで来る桃ちゃんが今日は10分前にいるという奇跡。メイクも完璧で、課題も終わらせたらしい。それもこれも、ぜんぶ昨日の黒田とのデートがパワーになってるらしい。桃ちゃん曰く。
「 まずふたりで電車乗って着いた場所がなんと映画館！ベタすぎてそこもまた良いってなったよね。いま流行りの𓏸𓏸観たんだけど、きゅんきゅんしたし、黒田くん最後ちょっと泣いてて激めろでした！！！ 」
ここまで息継ぎほぼ無しで喋り倒した桃ちゃんを親のような目で見つめるまゆちんと私。桃ちゃんは毎回、好きな人が出来るととにかく全力でアピールして、持ち前の愛嬌と自信たっぷりな性格でシュートを決める。今回だって黒田に一目惚れしてからは、内村を使って仲良くなって、ナチュラルにデートまで持ってきた。
「 でね、ご飯食べて家まで送ってくれたんだけど。もう帰りたくなさすぎて⋯！遠回りしたーいって伝えて帰り1時間かけて帰ったのね！黒田くん、ちょーー嬉しそうなの！やばくない？ 」
「 脈アリやな 」と確信のうちら。まゆちんに至っては、桃ちゃんに拍手を送っていた。「黒田くんってやっぱ私の彼氏になる人だわ⋯」とか言ってる。なんの自信なの(笑)。
あい「 なんか恋愛の話とかしたの？ 」
「 した。好きな人いる？って聞いた 」
あい「 ⋯すご。そしたら？ 」
「 いるって！絶対たぶんもしかしたら私ですよね？！」
なにそのしどろもどろな感じ。可愛すぎる。友達から見ても可愛いんだから黒田から見たらちょーーぜつ可愛いんだろうな。桃ちゃんってほんと自信に満ち溢れてるくせに、たまにこうやってオドオドするから可愛いんだよな。
「 いるってことはさ、黒田くんの恋愛モチベが高いってことだから！この調子で黒田くんと付き合おうと思うよ 」
まゆ「 ほんとすごい。お前なら行ける！ 」
まゆちんに頭をよしよしされて嬉しそうな桃ちゃん。「 黒田くんにおはよー言ってこようかな 」と、そう言って席を立った桃ちゃんにうちらは今日もエールを送る。
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作成日時：2024年2月27日 4時
