４ ページ4
*
深田竜生side
深「 うっちーくん遅くね？ 」
『 それな〜こぼした？ 』
元「 トイレじゃね 」
3人で話してると、勢い良く "どーーん" と開いたドア。おせーよ！なんて野次を入れると「 ごめんごめん〜 」とニヤニヤしている。うっちーくんはチラチラと扉の外を見ていて、なんだろうと思っていると「 ほら！桃ちゃん！ 」と良いうっちーくんが女の子の手を引いた。
「 ⋯⋯あ、どうも 」
『 ⋯⋯⋯え！桃瀬ちゃん？ 』
「 たまたまにゃんにゃんに会ったの 」
『 ⋯がちか。えー！いるなら言ってよ！ 』
「 言わないでしょわざわざ！ 」
湧くんと俺は置いてけぼり。でも俺この子知ってる。いっつも3人でいる可愛い子たちのひとり。よく黒ちゃんとかうっちーくんとかと話してるのも見る。
「 あ、桃瀬Aです。お邪魔しちゃってすみません 」
元「 いや！全然！見たことあるっすよ！ 」
「 え！ほんとですか 」
元「 2組の子だよね！で、いっつも3人でいる 」
「 ⋯えー！それ絶対私だ！え！嬉しい！ 」
湧くんと桃瀬さんが仲良く話してるのを見て、俺の横にいる黒ちゃんはこれでもかと湧くんのことを睨んでいた。⋯なに、好きなの？ 肘でういういってつつくと、『まじやめて！』って小声で叫ぶ。
『 ねー桃瀬ちゃん 』
「 んー？なあに！ 」
『 湧と距離ちかい！ 』
「 ⋯⋯⋯⋯私のこと好きか！ 」
『 さっきの俺と同じこと言ってるじゃん(笑)』
あ、そういう感じね。そのノリできるタイプの子ね。めっちゃ顔可愛いから大人しい系だと思ってたわ。桃瀬さんのボケに今度は頬を緩ます黒ちゃん。気付けば俺の横に座ってた黒ちゃんが、扉の前にいる桃瀬さんの横に立っていて『桃瀬ちゃん部屋まで送ってくるー』と言い、バタンとカラオケのドアを閉めた。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 451人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2024年2月27日 4時
