優しい人たち【ＷＴ】【ｗｒｗｒｄ】 (ページ2)

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貴方side
きりやんさん。という人に学校案内をしてもらっている。
上っ面だけ見ると彼はいい人だ。
まあ、私のことを知らないからなんだろうけど。
たくさん話しかけてくれるけど私は怖くて声が出ない。
けど、彼はそのことに触れないでいてくれたから気が楽だった。
―――――――
きりやんside
Aさんを学校案内しているうちに人気のない教室の前に来た。
その時だった、Aさんの様子がおかしくなってきたのは。
ただでさえ話さないうえに周りを取り巻く空気まで変になっていく。
きり「大丈夫？」
貴方『...』
声をかけると彼女はこちらを向いてうなずいた。
けどその目は凍り付いていた。
仕方なく俺は彼女を連れて教室に入った。
その瞬間、彼女はガクリと膝をついて震えだした。
きり「Aさん！？」
俺が呼びかけても彼女は静かに震えていた。
まるで、見えない何かに襲われているかのように。
きり「誰か！」
誰もいないのに俺は叫ぶ。
鬱「どうした...ってAちゃん！どしたん！？」
きり「鬱先生！それが...なぜかいきなり震えだして。」
俺が状況説明すると鬱先生はAさんに駆け寄っていった。
鬱「Aちゃん！俺や！大先生や！」
貴方『だ...い...せんせ...い？』
はじめて聞いた彼女の声は高かった。
鬱「そうや！トンち呼ぼうか？」
Aさんが頷くと鬱先生はトントンさんに電話をかけた。