６話 ページ6
聞く耳がないなら見て理解すればいい。
『何言うてんねん。どうせ逃げるやろがい。』
こいつは本当に頭が固い。
目の前にいる彼に苦い顔をしながら彼の言い分を聞く。
『大体嘘かほんまかもわからん言い訳を聞いて“はい、そうですか”と行くわけがないやろが』
全くもってその通りではあるが、彼は多分私の話を聞く限りでは信じる気はないだろう。
それに目の前にいる彼はこれでも重症人だ。
血だってかなり抜けているし、今も軽くナイフで遊んでいるが横腹には大きな傷もある。
足や腕にだって複数の怪我があるのだ。
簡単に歩いて帰らせるなんて許されないだろう…
「その言い分も最もですが、彼はまだ怪我人ですよ。歩いて帰らせるのですか。それに貴方こそどこの誰ですか」
『ふん、そうやって情報吐かせる気やろうが、そうはいかんぞ』
通信機の先の彼は話なんて聞こうとはしない。
(多分)水色の彼の後ろで“もっと情報を取らんかい”と聞こえるのはお仲間だろうか。
情報を吐かせるも何もここには情報はない。
まぁ、現状を知らない以上理解はできないだろうが。
目の前にいる彼は何となくお仲間の状態に気付いたのか、顔をしかめながらこっちに話しかけてくる。
「すいませんうちの先輩方が…」
きっと彼も苦労しているのだろうかなと思い彼に打開策を考えてもらう。
「この状況どうしたら…？あちらは聞く耳を持たないようですけど、貴方を歩いて帰らせようとも思いませんので。」
「そりゃそうでしょう。俺だって未だ状況は理解できてませんし。それにこの状況で歩いて帰れなんて言ってきたら脅してでもここにいますよ」
あぁこいつも自由だななんて思いつつ打開策を考える。
「あと、多分トントンさんって人なら話が通じるかと」
彼の口から出た≪トントンさん≫きっと偉い人か何かだろうが、私から話してまともに取り合ってくれるのか、なんて思いながら通信機に意識を向ける。
「貴方が何処の誰か知りませんが、トントンさんという方に繋いで頂いても…？貴方ではまともに話が成り立ちません。」
通話先の彼は怒って“誰が変わるか”などと声を荒げたが、少ししない内に彼の声が聞こえなくなった。
『あんたがショッピ君を保護してるやつでええんやな？』
落ち着いた声が通信機の先から聞こえる。
「ショッピという男が紫の物を複数身に着けている人物なら間違えてはないね。その言い方だとショッピという人からきちんと話を聞いている感じかな？」
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アホです - やば好きです (4月28日 20時) (
レス) @page25 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すきいあああ (4月28日 20時) (レス) @page25 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ - おもしろいです! 私の推し、まんちゃんがいて、もうサイコーです!!!!www (2021年6月26日 11時) (レス) id: bf9a84df86 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - コメント失礼します！とても面白いです！続きが気になります！ (2021年6月4日 0時) (レス) id: 406b79fb24 (このIDを非表示/違反報告)
ぽko(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。 そう言っていただけてうれしいです！^^ 元は男主予定でタイトルを作っており、編集忘れで矛盾していました。ご指摘ありがとうございますm(__)m (2021年4月17日 23時) (レス) id: 19e8c743d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽko | 作成日時：2021年2月5日 12時
