３話 ページ3
彼がこの家に来てからはや一週間が経とうとしている。
呼吸も安定しており容態は安定している。なのに目覚めることは無い。
朝起き、彼の部屋を覗くことから一日が始まる。
「さてさて、お寝坊な彼はいったいいつ起きるのかな…？」
今日も今日とて太陽が昇り始める頃鳥たちのさえずりを聞きながら体を起こす。
彼の部屋の前に立ちノックをした後ドアを開ける。
ベッドで眠る彼は規則正しく息をしながら眠っている。
「今日も眠り続けるのかしら？」
答えるはずもない彼に問いかける。
答えはもちろん帰ってくるはずなく、静かな部屋に消えていく。
このまま彼の部屋で居座っていようと変わるはずもないので眠る彼に“おはよう”とつぶやき部屋を後にした。
朝食を摂った後、家を後にする。
外の街からは遠く離れた位置に家はあるが、森はまだ深い。
街よりさらに奥に、森の奥へと歩を進める。
歩いていれば森に棲む動物たちが木々の間から顔をのぞかせる。
小動物や温厚な動物たちは私の横を歩いたり肩へ乗ってくる。
森の中心である湖に着くと、周りにいた動物たちは来た道を戻り始めた。
動物たちが見えなくなると私はバッグの中から小さな果物ナイフを取り出した。
ナイフの刃を掌に滑らせる。
ポタポタと私の掌から血が落ちていく。
足元に血が溜まり始めるとそれに反応するかのように細い木の枝が切れた掌に伸びてくる。
枝は掌に巻き付き始めるのを確認し近くの石の上に腰を下ろす。
ヒリヒリとする感覚を感じながら木々の間から空を見上げる。
少しした後枝はゆっくりと掌からほどけていき私から離れていく。
終わったのを理解して落ち着かせていた腰を持ち上げ、近くにある林檎の木の場所を思い浮かべながら湖を後にする。
林檎を少しだけもぎ取り家に向かって歩いていく。
そろそろお昼時だろうか、頭の上まで来た太陽を見上げながら帰宅する足を速める。
「ただいま」
返事のない家に向かって声を出す。
起きていない、いや起きていたとしても返事にこたえる義理はない。
林檎を台所に置き彼の寝ている部屋に向かう。
ノックをしてドアを開ける。
ベッドの上には寝ている彼の姿。
「まだ起きないの…？」
そういいながら彼に近づく。
すると彼が突然起き上がり私の首へと腕を伸ばした。
咄嗟の事で頭の理解が追い付かず思いっきり床に向かって押し倒された。
唯一自分が出来たとことは受け身を取ることだけだった。
「ここ、どこっすか」
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アホです - やば好きです (4月28日 20時) (
レス) @page25 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すきいあああ (4月28日 20時) (レス) @page25 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ - おもしろいです! 私の推し、まんちゃんがいて、もうサイコーです!!!!www (2021年6月26日 11時) (レス) id: bf9a84df86 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - コメント失礼します！とても面白いです！続きが気になります！ (2021年6月4日 0時) (レス) id: 406b79fb24 (このIDを非表示/違反報告)
ぽko(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。 そう言っていただけてうれしいです！^^ 元は男主予定でタイトルを作っており、編集忘れで矛盾していました。ご指摘ありがとうございますm(__)m (2021年4月17日 23時) (レス) id: 19e8c743d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽko | 作成日時：2021年2月5日 12時
