ep32 ページ32
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聞こえていたかも分からない
風に流されてしまったかもしれない
これを言いたかったわけではないけれど咄嗟に出てきた言葉がこれしかなかったのだ
グクも分かりきっていることをわざわざ確認するように言う私ってなんなんだろう
聞こえていないでほしい、という願いを頭の片隅で唱えながら閉じていた目を開けると
目の前にはいつもより優しい目をしたグクが私を見つめていた
だけど、どこか困惑していて
聞こえていたんだ、と後悔する
「ありがとね、聞けてよかった」
グクから謎の感謝を受けてまた罪悪感を感じた
感謝するのは私のほうだよ、と素直にそう伝えるとグクは、「違う」と言うように首を振った
「まあ、これで終わり！」
スッキリした、と笑顔を見せるグクに胸が痛いくらい締め付けられて目頭が熱くなる感覚に襲われた
「ごめんね。本当にごめんなさい」
「やだな〜、謝られるのすきじゃない」
「ごめんね、…っ」
嗚咽をあげて泣き出す私をあやす様によしよし、と
遠慮がちに背中をさすってくれた
私が言い出さなかったことを一切責めてはくれなかった
最後まで優しかった
私を怒鳴って、責め立ててほしかった
気に入らない、と呆れてほしかった
だけど彼がそんな事するはずないって
分かっていたから
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(名前)いおり(プロフ) - 最初から最後まで全部読みました！今までで1番感動したかもです笑このストーリーと私で似ているとことが多くて気づいたら涙が笑ありがとうございます (2019年2月13日 2時) (
レス) id: 2e0b7ed5b9 (このIDを非表示/違反報告)
yuzukipuripuri0(プロフ) - ちょっとぴょんてなだけじゃなくて、ストーリーがあって、何度も泣かされました！ありがとうございました。 (2018年4月7日 21時) (レス) id: e71d877194 (このIDを非表示/違反報告)
zunda - 完結おめでとうございます！！ (2018年4月2日 15時) (レス) id: 61a89b26ee (このIDを非表示/違反報告)
む(プロフ) - zundaさん» ありがとうございます！ (2018年3月26日 12時) (レス) id: 6bf3a80c02 (このIDを非表示/違反報告)
zunda - 更新待ってます！！頑張ってください！！ (2018年3月26日 12時) (レス) id: 61a89b26ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：む | 作成日時：2017年10月22日 11時
