検索窓
今日:7 hit、昨日:13 hit、合計:406,165 hit

ep22 ページ22

.





ガシャン




不快な音が耳に入って私は、はっと我に返った

足元には白いお皿が不規則に割れている


洗い物をしていた所までは覚えているけれど
どうやってこのお皿が落ちたのかは覚えていない




「…やっちゃった」




まだぼーっとする頭でなんとかしようと考えるけど
うまく頭が回らない


とりあえず片付けよう、と運転していない思考のまま私はしゃがみ込み素手で破片を片付け始める



考えられる頭なら素手でなんて触らないけど
今はそんなことなんて考えられなかった




「ちょっとA、危ないから!」




後ろから焦ったグクの声が近づいてきて
私の手から拾い上げた破片を奪った




「今日帰りからおかしいと思ってた」

「ごめんなさい…」

「バイト上がりなよ」

「…大丈夫だから」




もちろん大丈夫なんて言える立場じゃない

むしろ自分にとっても相手にとっても
無責任な言葉だ




なにもできない自分が情けなくて
はぁ、と呆れたため息をつくグクの顔を見れず
下を向いた




「手、切れてない?」

「…うん」



こんな時にまで優しいグクに罪悪感を感じた

もっと叱ってくれていいのに




「ごめんなさい」





この言葉にはたくさん詰まっている

けどそれを一つ一つ口にすることは出来ない



伝えるのが怖いから







いいよ、と頭をよしよし撫でて抱きしめてくれる

その行動にまた罪悪感を感じる






テヒョンの温もりと比べてしまう自分が
殺してしまいたいくらい憎い






グクが私に呆れて、疲れて、この恋愛に早く冷めて

私を振ってくれたらいいのにって






結局いつも自分を守ってる







.

ep23→←ep21



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (486 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2180人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団 , テヒョン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(名前)いおり(プロフ) - 最初から最後まで全部読みました!今までで1番感動したかもです笑このストーリーと私で似ているとことが多くて気づいたら涙が笑ありがとうございます (2019年2月13日 2時) (レス) id: 2e0b7ed5b9 (このIDを非表示/違反報告)
yuzukipuripuri0(プロフ) - ちょっとぴょんてなだけじゃなくて、ストーリーがあって、何度も泣かされました!ありがとうございました。 (2018年4月7日 21時) (レス) id: e71d877194 (このIDを非表示/違反報告)
zunda - 完結おめでとうございます!! (2018年4月2日 15時) (レス) id: 61a89b26ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - zundaさん» ありがとうございます! (2018年3月26日 12時) (レス) id: 6bf3a80c02 (このIDを非表示/違反報告)
zunda - 更新待ってます!!頑張ってください!! (2018年3月26日 12時) (レス) id: 61a89b26ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2017年10月22日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。