R物語 ( TH ) - 2

ep21 ページ21

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「え？」




聞き逃さなかったけど聞き間違いかもしれないから
一応聞き返してみる





そんなわけないじゃない


私を弄んでるの？なんて思うのも無理はない

だってさっきまで女の子たちとイチャラブしてたじゃんって






「おまえがあいつと付き合ってるの、無理」

「……です」






謎に最後が敬語なのは置いておこう


理解が追いつかない、というのが今の正直な気持ち
私の顔はきっとめちゃくちゃ険しいと思う




「うーん、理解がちょっと〜…」




国語は得意なんだけどなあ、なんて心の中で
話を逸らしてみるけどそんなの意味が無いなんて分かってる




その返しが良くなかったみたい





気づいたら私の目の前は真っ暗で、

テヒョンの匂いで包まれていた




「…何でわかんないの」

「分かんないよ」





私の首筋に鼻息がスースーと当たるから
くすぐったくて仕方ない




「おれおまえのこと好きだよ」



抱きしめられているからか、テヒョンの心臓の音が
大きく脈打っているのが聴こえる



「…何言ってるの？」

「だから、おまえのことすきだって」

「意味わかんない」




人のドキドキってうつるから困る

私の心臓もうるさいくらいに鳴っていた




「おれにしてよ」




ぎゅ、と力が込められてさっきよりも強く抱き締められて苦しい








「…ほんとに分かんない」






私はゆっくりテヒョンの腕を押した

体温がまだ私を包んでいる




私はテヒョンを残して、
逃げるようにその場を去った






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分からないのはテヒョンの言っていることじゃない





私の気持ちが分からないんだ







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