同級生の山名くん (ページ11)

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ペットの定義ページ11

おつかい頼まれて家に帰る帰り道。

何気に公園を除くと木を眺めてベンチに座っている冬なのに半袖のよく分からん格好をした山名くんが居った。

また悩んどるんやなと思い隣へ行く。

山名「おぉ、A。今日はどないしたん」

『ん？おつかいの帰り。山名くんそんな格好やと風邪ひいてまう。これ着て？』着てる上着を貸す

山名「いや、大丈夫。」

『いいから。』

山名「ありがとう。」

『うん。で？どないしたん？』

山名「何が？」

『悩みあるんやろ？』

山名「うん...まぁ...実はな、秋山と絶交してん。」

え、あんな仲良かったのに！？
ちょっとお金の貸し借りが山名くん大丈夫かなって思ってたことはあったけど。

山名「鳥で。」

『うん？鳥？』

山名「俺な今日LIVE行くはずやってん」

やからその格好なんや。

山名「秋山のペットの容態悪なって。一緒に動物病院行くことになってLIVE行かれへんくなったんよ。」

『そっかぁ...』

山名「犬なら分かんねん。せやけど鳥やん？」

『え？』

山名「いや、鳥やん？」

『鳥も同じ命やで？』

山名「秋山も言うとった。」

なるほどなぁ...山名くんのことやから鳥は食べるものとか言うたんやろなぁ...

山名「A、俺酷いよな。...けど鳥やねんもん...」

『山名くん、小1の時の事覚えてる？私が山名くんにお花見せたら、なんも思わんて』

山名「あれは...すごい反省してる...」

『秋山くんにも同じことしとるんやで？...今回は秋山くんに同情するわ。私も悲しいもん。たとえどんな命やろうとペットは大事なペットやねんから。』

山名「そっかぁ...」

『私はアリちゃんとか友達が飼ってて体調悪なったからLIVE行かれへんってなってもその友達に同情するかな』

山名「えっ、そうなん？あ、そうか...Aやもんな」

うん。そのAやもんな、は分からへんけど...
いや、そうなのかもしれへん。

『そう。それ。人の考え方はちゃうねん。鳥やってそう。差別したらあかん。』

山名「そっかぁ...そうやんなぁ...A、絶交したよな。俺に」

『ううん。せえへんよ。』

山名「え？どうして？」

『山名くんやもん。w』

山名くんと一緒に居ると嫌でも山名くんの事分かってくる。
悪気なくても口に出ちゃうこととか。

山名「ありがとう！ほんまに！」

『うん。帰ろ？』

山名「うん。明日の学年末試験頑張ろうな。」

『山名くん次の目標40点絶対行けるよ。』

山名「俺頑張る！」

『うん』

もう高一も終わりかぁ～早