・ ページ36
.
「様子はどう?」
JH「ぼちぼち、腕も思ったより慣れてきてるし…」
「そうか、これ差し入れ。」
JH「マネヒョンありがとう。」
入院生活って思ったより退屈だ、とユンジョンハンは暇を持て余していた。
そんな彼にとって唯一の楽しみは、メンバーからの差し入れである。
JH「…ヤァ、これは何だ?」
丁寧にラッピングされた中身は分からない袋。メンバー達の誰かからのプレゼントだろうか、とウキウキしながらリボンを解く。
中から出てきたのは、クッキーだった。
"ジョンハンさんへ
お見舞いを申し上げます。
ゆっくり休んでください。
また、お目にかかれる日を楽しみにお待ちしております。
ささやかですが、コーヒークッキーです。"
JH「……堅い文体なのがあの子らしいや。」
きっと真面目に考えた結果なんだろう。
このクッキーも、……俺を、イメージして作ってくれたのか、とほんのり期待を込める。
JH「………勿体無いな、食べるの。」
クッキーと化した俺が、あまりにも可愛くて、後、
JH「………これはずるいよ、」
退屈なんてどこかに消えていった。
今残っているのは、
嬉しさと
JH「あー………ほんとに…
お礼どうしようか、」
段々と膨らんでいく恋慕が、ひそかに姿を表していたのだった。
JH「あ、コーヒー味だ!!」
サクッと、時にはほろりと苦さを噛み締めて。
『…何か甘くない?
分量通りに計ったのに…』
"お見舞い、ありがとうございます。
とても美味しくて可愛かったです。
早く治すために、栄養面を考えてしばらく2人前で食べようか検討中です。
…ご飯、楽しみにしてますね。"
少しばかりの甘さを残して、夜は過ぎていく。
889人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むーみん - このお話を読むとついお腹が空いてしまいます…w 心があったかくなれるお話をありがとうございます! (2022年12月15日 4時) (レス) @page10 id: 2040d6bd98 (このIDを非表示/違反報告)
とろっろ - こんにちは!300回目nホシを押させていただきました!すごくおもしろかったです!これからも、他のお話更新頑張ってください! (2022年10月14日 22時) (レス) id: 95b97c3ab1 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぴ(プロフ) - 希美さん» 嬉しいお言葉ばかりありがとうございます…!!こちらこそ読んでいただき、感謝ばかりです。 (2022年10月7日 8時) (レス) id: f84325ce5b (このIDを非表示/違反報告)
希美(プロフ) - 最高すぎましたラスト。゚(゚´ω`゚)゚。ほんとにほんとに最後まで楽しくドキドキして読ませていただき感謝です>< (2022年10月6日 23時) (レス) @page50 id: 324023e115 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぴ(プロフ) - ぴょんさん» こちらこそ最後まで読んでいただき、ありがとうございました。楽しんでいただけたようでとても嬉しいです!! (2022年10月6日 16時) (レス) id: f84325ce5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぷぴ | 作者ホームページ:https://twitter.com/pa_pi_pupi
作成日時:2022年8月23日 10時