36 そんな呆気ない終わり方ある？ ページ40
モードレッドの視界から消えたオールマイト。
彼女は英霊である。
故に人間とはかけ離れた能力を保持している。
運動能力しかり、戦の才能しかり。
動体視力とて例外ではない。
……しかし、そんな彼女が“一瞬でも”オールマイトを見失ってしまった。
「さぁ、英霊モードレッドよ！この私の渾身の一撃を受けてみる気はないか！？」
「！後ろか！！」
そう。オールマイトはただ後ろに跳躍しただけなのだ。
後ろを咄嗟に振り向き、モードレッドは己の相手を捉える。
オールマイトは右手を引き、力を貯めていた。
……なるほど。挑戦か。
モードレッドはそう認識すると、ニィッと口角を上げた。
「その言葉、王への挑戦とみなす！！」
ガチャン！！！
一際大きな音を立て、彼女の体に鎧が装備されていく。
あっという間の時間で、彼女は最初に出会った時のような、赤がよく映える白銀の鎧と獣のような兜を装備していた。
「てめぇの挑戦、このモードレッドが聞き入れた！！」
「さぁ、来い！！」
気高く吠えるモードレッドに、気迫を感じさせるオールマイト。
両者とも足に力を入れ、いつ飛び出してもおかしくはない状態だった。
バチバチィッ！！
モードレッドの足元に、また赤い雷が走る。
「っしゃあ！！ぶっこみいく＿＿＿…」
「！？」
威勢よく啖呵を切ろうとしたモードレッドが突如として黙る。
何があったのか。オールマイトは右手を引いたまま彼女の姿を注視する。
赤い雷は姿を消していた。モードレッドは踏み込んだ状態のまま、不自然な格好で制止している。
モニターで試合を観戦していた緑谷ならば、すぐ気づいただろう。
Aの体からモードレッドが弾き出される、その姿が。
『んなぁああ！？おいてめっ！！クソ！！こんな時に“魔力切れ”かよ！！』
はじき出され、元の英霊の状態に戻ったモードレッドが絶叫する。
そう。魔力切れだ。
Aの持つ魔力量は確かに膨大だが、その全てが使えるかと言えばそうでは無い。
彼女の体に馴染んだ分だけが使えるのだ。
ようやく体に馴染み始めた時に起こった英霊の戦闘、そして高ランクの魔力放出。
魔力切れを起こすのは必然であった。
「！主杯少女！？」
武装が光の粒子となり消え、現れたのは元のAの姿。
彼女は固く瞳を瞑ったまま、ドサリと床へ倒れ込んだ。
この戦闘の敗因。
それは、Aの魔力切れであった。
37 すぐ起き上がると思う（小並感）→←I came back．
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きゅうり - 物凄く好きです。もう更新はなさらないんですか？ (4月5日 15時) (
レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
シツ(プロフ) - 立てばイケメン喋れば残念戦う姿はバスターゴリラ(？)ガウェイン強いですよねー (2020年6月14日 19時) (レス) id: 0ba0375d27 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - りさこさん» コメントありがとうございます！第六特異点ほんとにキツかったです…。ありがとうフレンドのエウリュアレちゃん…。今後ともよろしくお願いします！ (2020年1月3日 18時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - Yuki@萌え探求者さん» コメントありがとうございます！初見で面白いと思っていただけて本当に嬉しかったです…！更新は気まぐれになってしまいますが、気長にお待ちください！ (2020年1月3日 18時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - とろけるチーズさん» コメントありがとうございます！お待たせしてしまって申し訳ないです…。ゆっくり自分のペースで更新していきたいと思うので、気長にお付き合いください！ (2020年1月3日 17時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てひつる | 作成日時：2018年3月11日 10時
