04 ポジティブな英雄様 ページ5
現在、中学2年生。
Aちゃんの脳筋、もとい女子力は留まることを知らなかった。
今日は男子生徒に向かって『たま潰すぞ』と言いながら鉛筆をへし折っていた。美術の先生にしこたま怒られていた。仕方ない。
誰もいなくなった放課後。
僕がいつものようにヒーローについて語ってるとAちゃんが突然固まった。
あっ。入られてる。
慣れとは末恐ろしいものだ。
こんなある意味ショッキングなホラーシーンを目の当たりにしても動揺しなくなってきた。
｢よォ出久〜｣
｢新殺さん｣
子供の頃とは違って、Aちゃんの入られてる時の様子も変化している。
子供の時は目の色と声だけの変化だったものが、今では髪や目の形、口など些細なところまで英霊に似てきている。
今日は新宿のアサシンこと新殺さんらしい。
毎日誰か1人は近衛として付いてきているらしい。
なんでも、早く気づいてもらうには気配に慣れてもらうしかないんだとか。
｢日に日に女子力高くなってますよ、Aちゃん｣
｢ぶふっ！
やめろよ出久っ、はははっ、俺っ、あの時のマスターでっ、ずっとっ、笑ってたんだからよぉ｣
思い出したのか笑い始める新殺さん。
鉛筆をへし折った時、新殺さんはこれでもかって言うくらい腹を抱えて笑っていた。
男子生徒は何をしでかしたんだろうか。Aちゃんに聞いても何も答えてくれなかった。
｢ひーっ、はははっ、はー･･･｣
｢英霊の皆さん的にはどうなんですか？
その、Aちゃんの脳筋は｣
｢ん？脳筋？｣
小さい頃、彼らはよく言っていた。
マスターに認識されるようになったら褒めてもらえるように沢山守る！と。
守る対象が強くなりすぎてるのはどうだろう。
｢ほかの奴らはどうか知らねぇが･･･。
俺は別にいいよぉ。
戦ってるマスターの背中を守って、
『お前こそが私の右腕にふさわしい』
って言われたいねぇ！｣
キャーとでも言いたげな新殺さん。
正直引いてる。
彼らのAちゃんに対する好感度の高さは異常過ぎる。
｢それにマスターが脳筋なのは健康だって証拠だろぉ？
なら全然いいよぉ｣
｢ポジティブですね｣
褒めんなよぉ〜と笑いながら肩を叩かれる。
早くAちゃんに彼らが見えるようになればいいと思う。
｢(マスター。あん時はこいつをバカにされて怒ったんだっけか･･･。
なら、万が一の時は守ってやるかなぁ)｣
05 水と油、まぜるな危険。→←03 彼女の個性は役に立たないらしい
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きゅうり - 物凄く好きです。もう更新はなさらないんですか？ (4月5日 15時) (
レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
シツ(プロフ) - 立てばイケメン喋れば残念戦う姿はバスターゴリラ(？)ガウェイン強いですよねー (2020年6月14日 19時) (レス) id: 0ba0375d27 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - りさこさん» コメントありがとうございます！第六特異点ほんとにキツかったです…。ありがとうフレンドのエウリュアレちゃん…。今後ともよろしくお願いします！ (2020年1月3日 18時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - Yuki@萌え探求者さん» コメントありがとうございます！初見で面白いと思っていただけて本当に嬉しかったです…！更新は気まぐれになってしまいますが、気長にお待ちください！ (2020年1月3日 18時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
てひつる - とろけるチーズさん» コメントありがとうございます！お待たせしてしまって申し訳ないです…。ゆっくり自分のペースで更新していきたいと思うので、気長にお付き合いください！ (2020年1月3日 17時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てひつる | 作成日時：2018年3月11日 10時
